防衛大学校の生活について解説!1日のスケジュールや年間行事など

防衛大学校の生活について解説!1日のスケジュールや年間行事など

みなさんは防衛大学校の生活についてどのようなイメージをお持ちでしょうか? 防衛大学校は将来陸上・海上・航空など各自衛隊の幹部自衛官候補者を育成するためにある防衛省の施設等機関です。全寮制で男性比率が高く、厳しい規則の中で生活しなければならず、厳しい生活をしているイメージを持たれている方も多いでしょう。

しかし、防衛大学校での生活はその後の人生において大切な学びを受けられる場でもあります。当記事では防衛大学校の生活についてご紹介します。

防衛大学校1日の生活スケジュール

防衛大学校は全寮制で、1日のスケジュールが細かく決められています。学生の1日は朝6時から始まり、夜は22時30分までみっちり予定が詰まっています。この生活が4年間続ければ、心身共に大きく成長するでしょう。それでは、防衛大学校の学生(以下、防大生)の多忙な1日についてご紹介します。

午前中

6時00分〜6時30分:起床・日朝点呼・清掃

朝6時ちょうどにラッパの音が鳴るので、学生は一斉に起床します。5分で寝具の片づけと着替えを済ませ、点呼のため学生舎前に整列します。学生は上半身裸で寮の前に集合し(女子はTシャツを着用)、点呼のあと乾布摩擦などを行い心身を鍛えます。1年生は点呼の後、共用部分の清掃を行ってから朝食に向かいます。

6時35分〜7時20分:朝食

防衛大学校の朝食はセルフサービスです。朝はパンと米食の好きな方を選ぶことができます。

8時10分:国旗掲揚・朝礼・課業行進

各学生舎前で合同朝礼を行います。整列して行進しながら教場へと入場するので、日々の生活の中で部隊行動の基礎を修得できます。

8時30分〜11時40分:授業

各教場で授業が行われます。授業では一般の大学と同じように教養を身につけることができます。

午後

12時00分:昼食

学生食堂に集合して昼食をとります。

13時15分〜17時15分:授業

各教場で午後の授業が行われます。

課業終了〜18時30分:校友会活動

防大生は原則全員が体育会系クラブに入部します。授業や部屋以外にもスポーツで交友関係を広げることができます。

17時30分〜19時15分:入浴

各自入浴します。

18時15分〜19時15分:夕食

学生同士で1日の出来事について談笑しながらセルフサービスで食事をとります。

19時35分:日夕点呼

夕方も学生舎内の廊下に整列し点呼します。

19時45分〜22時20分:自習時間

自習室で各自勉強します。防大生は訓練だけでなく普通の大学生と同じ文系や理系の専門科目も習得しなければいけないため、卒業するために自習は必須です。

22時30分:消灯

申請すれば、最長で2時まで消灯を延長することができます。

参考
学生の一日|防衛大学校
防大生の日常生活|人生に必要なことは、防衛大学で教わった

防衛大学校1年間の生活

続いて、防衛大学校の1年間の生活についてご紹介します。

前期

4月:入校式

学校長から学生として任命され、この日から防大生として学生舎での生活が始まります。

4月:カッター競技会

第2学年が参加する防大伝統の競技会です。カッターとは、大型船に救命艇、連絡艇として搭載されるボートのことで、競技会では16中隊に分かれてレースを行って順位を競います。

4月:春季定期訓練

全学年が1週間、集中して訓練を行います。第1学年は基本教練等、防衛大学校で生活するための基礎を学びます。

7月:夏季定期訓練

全学年が約1ヶ月間、陸・海・空それぞれの要員に分かれて集中的に訓練を行います。

7月:遠泳(8km)

第1学年が参加する防大伝統の競技会です。全員が1ヶ月間ほぼ每日2kmから最大8kmの距離を泳ぐことになりますが、体力や空腹などさまざまな障壁が学生に立ちはだかります。1年生たちは、入学直後にあるこの最初の試練を乗り越えて防衛大学校でやっていく自信をつけると言われています。

8月:夏季休暇

帰省や校友会活動、海外旅行など、各々の時間を過ごします。

9月:水泳競技会

全学年が参加する競技会です。一般的な競泳だけでなく、作業服や足ヒレを装着して泳ぐリレーなど、防衛大学校ならではの種目もあります。

9月:前期定期試験

前期に学習した内容の定期試験を実施します。

後期

10月:秋季定期訓練

第1学年が約1週間、山梨県の北富士演習場で集中して訓練を行います。訓練内容は小銃射撃、戦闘訓練、歩哨訓練、宿営及び20km徒歩行進など、陸上訓練が中心となっています。

11月:開校記念祭

いわゆる学園祭ですが、防衛大学校では日ごろの訓練や学習成果を見せる場でもあります。観閲式、訓練展示、棒倒しなど、防衛大学校ならではの行事や展示が行われます。

なかでも「棒倒し」は防衛大学校開校記念祭の名物で、第1回開校祭からずっと続いている伝統行事です。安全性確保のため、全学年ヘッドギアを着用し、救急車もあらかじめスタンバイさせます。実際、毎年何人かが担架で運ばれるそうです。

優勝大隊には「棒倒し優勝大隊」と記された看板、優勝旗、優勝カップなどが授与され、学生宿舎に飾られます。

12月:冬季定期訓練(第3・4学年)

第3学年と第4学年が1週間、集中して訓練を行います。また、期間中に第3学年は硫黄島での研修も行います。

1月:冬季定期訓練(第2学年)

第2学年が約1週間、スキー訓練を行います。

2月:後期定期試験

後期に学習した内容の定期試験を実施します。

3月:持続走競技会(第4学年)

第4学年が参加する卒業前最後となる防大伝統の競技会です。各大隊の第4学年が5名1組のでチームを編成し、駅伝方式で1人5.7kmのコースを走ってタイムを競います。

3月:断郊競技会(第3学年)

第4学年が参加する防大伝統の競技会です。チームで走破し、1番遅い学生のタイムがチームのタイムとなるため、お互いに助け、励まし合いながらチーム一丸となってゴールを目指します。作業服に半長靴、背のう、水筒など約10kgの装備を身につけて、高低差約50m、距離7.0kmのコースを集団で走るタイムレースです。

3月:卒業ダンスパーティー

第4学年を対象にしたダンスパーティーが学年主催で行われます。学生生活最後の思い出づくりになります。

3月:卒業式

帽子を天井に向かって投げ上げるシーンで有名な防衛大学校の卒業式です。

参考
学生生活・卒業後|防衛大学校
日本一厳しい学校!謎に包まれた”防衛大”の生活に迫る!|collegino

防衛大出身者の声

防衛大学校出身者の声を抜粋しました。学生生活の参考にしましょう。

全員がリーダー経験を積むことができる

大学内は、複数の「部隊」に分かれています。
全体を束ねるのが「学生隊」、 その下に「大隊」「中隊」「小隊」「部屋(寮の部屋のこと)」と続きます。
陸自・海自・空自別に分かれているわけではなく、あえて混ざるようになっています。
「隊」には必ずそれぞれの「学生長」がいます。
「大隊学生長」・「中隊学生長」・「小隊学生長」、「部屋」にも「部屋長」がいます。
「隊長」は指名制で決定されます。
非常に多くの「長」が存在することになりますが、これには「だれでもリーダーの経験ができる」というメリットがあります。
隊長になるチャンスは多いですし、後述するイベントでも各委員長が設定されます。
誰もが将来にリーダーになれるわけではありませんが、全員がここでリーダーの経験を積むことで、意見の取りまとめや意思決定、実行など「リーダーの苦労」を知ることは、組織運営上大きなプラスになります。

(引用元:防衛大学校の予備知識|人生に必要なことは、防衛大学で教わった

夜話で鍛えられる人間力

日夕点呼の際に延灯申請をしておけば、22:30に就寝予定のところを24時まで自習をする場合に限り延灯許可が下ります。
延灯時間中は通常は自習しなければいけない時間ですが、こっそり誰かの部屋に夜な夜な4~5人が集まってきて話をする、通称「夜話(よばなし)」が楽しみでした。
普通の学生であれば、テレビやバイトに費やす時間ですが、しょうもないお下劣な話はもちろん、今日あったこと、先輩の悪口(私はしたことがありません)、人生のことなどを毎晩同期と語りあったり、ときには後輩から悩み相談を受けたりと、他の大学生と比較すると「色んな人間と話す」ということにかなりの時間を費やしたと思います。
僕は個人的には 防大生活でこれが最も大きかったと思っています。
防大に集まってくる人間は、出身地はバラバラ、育った環境も違う、さらに国籍も違う人間もいて、まさに玉石混交。
話していた内容は大学生なので他愛もないものだと思うのですが、話すことで「他者を認める」「自分を知ってもらう」ということを何度も何度も行なっていて、これが今の自分に大きく影響しているかと思います。

(引用元:防大生の日常生活|人生に必要なことは、防衛大学で教わった

まとめ

まとめ
防衛大学校の1日や年間スケジュール、防衛大学校出身者の声をご紹介しました。防衛大学校と普通の大学との違い、厳しいと言われる理由、人間力がつくと言われる理由など多くのことを知ることができたのではないでしょうか。

この記事をかいた人

cocoiro編集部

cocoiro編集部

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