『教室はまちがうところだ』(子どもの未来社)
しかし、十人十色という言葉があるように、人それぞれ考え方や好み、性格、意見があって千差万別。みんなそれぞれに良いところがあって、それが個性です。『教室はまちがうところだ』は、間違うことが怖くて授業中になかなか挙手できない子供の背中をそっと押してくれる1冊です。
子供に読み聞かせをしているパパやママも、「自分の思ったことはちゃんと相手に伝えよう」「間違っても良い」と思うことができます。間違っても良いという言葉1つで心が軽くなるので不思議です。
『給食番長』(好学社)
番長と呼ばれている子は、給食をろくに食べず、嫌いなものはみんな残せと周りにも言っていた。
そのため、番長のクラスは、みんなろくに給食を食べたことがなかった。みんな、嫌いなものをどんどん残すからだ。それを悲しんだのは、給食のおばちゃんたち。
番長のクラスだけ、山盛りに残された給食が返ってくるのだ。
どうやら番長という子が率先して残しているということは、おばちゃんたちにもわかっていた。給食のおばちゃんは、番長のクラス直接行って、給食をちゃんと食べなさいと注意したのだが、番長はぜんぜん反省した様子もなく、開き直って給食を残す始末……。
もうだめだ……と悲しんだ給食のおばちゃんたちがとった行動とは……。
(引用元:給食番長|絵本の森)
美味しいご飯を食べられるのは、育ち盛りの子供の成長を考慮して栄養バランスのとれた献立を考えてくれる人の存在があるからこそ。そんな、給食の裏側を支える人の想いをつづった絵本です。『給食番長』を読み終わると、好き嫌いのある子供も給食はもちろん、ママが作ってくれたご飯は残さずに食べようと思ってくれるはずです。
『ピッツァぼうや』(セーラー出版)
窓の外を見ると、突然降り出した土砂降りの雨にご機嫌ななめのピート。せっかく友達と遊ぼうと思っていたのに……。落ち込むピートの様子を見かねたお父さんは、あることを思いつきます。
「そうだ! ピートでピッツァをつくったらたのしくなるかもしれないぞ」
お父さんは、放心状態になっているピートをテーブルの上に乗せ、こねたり、ひっぱったり、のばしたり。油や小麦粉や、トマトの輪切りやチーズをかけて遊び始めるのです。
(引用元::ピッツァぼうや|セーラー出版)
子供が退屈そうにしているとき、「どうやったら子供を楽しませることができるだろうか」と考えるユーモラスなお父さんの行動は、これから生きていくうえで物事をポジティブに考えることを教えてくれています。にっこり笑う少年の笑顔が、『ピッツァぼうや』を読む人の心をほっこりさせてくれます。
『いいから いいから』(絵本館)
何でも口癖のように「いいからいいから」と、何も考えていないようなおじいちゃんの気の抜けた口癖に、思わず力が抜けてしまいます。しかし、読み進めていくと、おじいちゃんは適当に「いいから、いいから」と言っていたわけではありません。
「いいから、いいから」というのは諦めの言葉ではなく、「まずやってみよう」「なんでも挑戦してみよう」という物事をポジティブに捉えることの大切さを教えてくれる言葉なのです。
「いいから、いいから」のリズミカルなセリフは6歳の子供でも覚えやすいようです。子供が何かに挑戦して失敗してしまったとき、一方的に叱るのではなく、おおらかな気持ちを持って接することができるようになります。
まとめ
語彙力も増えて創造力に磨きがかかる6歳児への読み聞かせは、絵本に登場する主人公の気持ちが読み取れるものがおすすめです。今回ご紹介した絵本は、子供はもちろん忙しいパパやママの心の癒しにもなるはずです。ぜひ子供と一緒に読んでみてください。
参考
厚生労働省発表
絵本で子育てを楽しく – 子ども読書の情報館
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