子供がテレビに近づくことによる悪影響
子供がテレビに近づいてしまうのには、いくつか理由があることをご説明しました。では、テレビに近づいてしまうことで子供に起こり得る悪影響にはどんなものがあるのでしょうか?
視力が低下してしまう
子供がテレビ画面に近づいてしまうと画面の至近距離で視聴することになります。すると、子供の視力が低下してしまう恐れがあります。
日本公衆衛生雑誌に2007年に掲載されている「横断的調査による『女子中学生の視力低下』の要因分析」によると、女子中学生の視力低下に関連する要因としてテレビの視聴時間よりも、テレビからの視聴距離のほうが視力低下に強い関連性を持っていることが示唆されています。
「見えないから」「もっとよく見たいから」といって、子供がテレビに近づくのを放っておくのは、視力に対して悪影響があるのです。
体調不良を引き起こす可能性がある
視力がこれから発育していく子供ですが、光に対する視覚の能力は胎児のころから育っています。実はテレビ画面の近くで子供が光の刺激を強く受け過ぎることで、体調が悪くなってしまう可能性があります。
子供に人気のゲーム「ポケットモンスター」のアニメを見ていた子供たちが、アニメ視聴後に頭痛や吐き気などの体調不良を訴えて病院へ搬送され、全国で135人が入院してしまったことがありました。これはアニメの中で使われていた赤と青の光が交互に激しく点滅したシーンを視聴したことによって、「光過敏性発作」が起きたのが原因とされています。
普段何気なく見ているテレビですが、強い光を放つ可能性もあるため、近くで画面を見続けるのは良いこととは言えません。