男の子と女の子のお祝い方法が違う?
初正月のお祝い方法は、男の子と女の子によって異なります。実際にどのようなお祝いや意味があるのかを見ていきましょう。
男の子
男の子の初正月には、節句人形として破魔弓を贈ります。
破魔弓を飾る
破魔弓は、男の子の初正月に飾る節句人形の1つです。地域によって破魔弓(はまゆみ)というところと、破魔矢(はまや)というところがあります。生まれて初めてのお正月を迎えるにあたり、「健やかにたくましく育ってほしい」という願いを込めて、男の子に贈られる風習があるのです。通常は、「正月事始め」といわれる12月13日から飾りを始めます。12月31日に飾る「一夜飾り」、12/29に飾る「苦立て」は忌み嫌われているので、この日は避けて飾るようにしましょう。昔は床の間に飾ることが一般的でしたが、現在では床の間のない家庭も多いので、魔よけの意味も含めて、子供の寝室に飾るのが良いとされているようです。
破魔弓の意味
なぜ男の子に破魔弓を贈るのか……その理由は、日本では古くから様々な行事で弓矢を魔除けの道具として使われてきたからです。正月の年占いや厄払いなどに使用されてきたことが、破魔弓の謂れとされています。昔は武器として使用していた弓ですが、平和な世になってからは、武器というより魔除け・厄除けの意味が込められています。その願いを込めて、男の子の初正月には破魔弓を贈るという風習が残っているのです。
参考:【初正月の祝い方】羽子板/破魔弓/お返し&服装等体験談|マミー
女の子
女の子の初正月には、節句人形として羽子板を贈ります。
羽子板を飾る
羽子板は羽をついて遊ぶものとして、室町時代から親しまれてきました。初正月を迎える女の子には羽子板を贈り、無病息災や厄払いをお願いするといわれています。通常羽子板は、12月中旬から飾りますが、初正月の場合は、12/13の小正月から、翌年の1月いっぱいまで、長めに飾ると良いでしょう。また、お節句のときに、雛人形と合わせて飾ることが多くなってきています。
羽子板の意味
お正月遊びのイメージがある羽子板ですが、この羽子板でつく羽には黒い玉がついています。これは「むくろし」という木でできており、「むくろし」を漢字で書くと「無患子」と書きます。字のイメージから「子供が患わない」という無病息災の願いを込めて、羽子板を贈る風習があるのです。また「羽をつくことで厄落としになる」ともいわれていたので、その意味にあやかって、女の子の節句に贈られるようになったとも言われています。