『ぐるんぱのようちえん』(福音館書店)
『ぐるんぱのようちえん』の表紙に描かれたゾウの表情はどこか悲しげです。
主人公であるぐるんぱは、これまでずっとひとりぼっちで暮らしてきたことから、自分がどう生きるかわからない、考えることができない、行動に起こすこともできない。
そんなゾウがあることをきっかけに、仲間の後押しによってようやく1歩を踏み出し、生き抜く術を模索していきます。
(引用元:ぐるんぱのようちえん|福音館書店)
幾度となく訪れる困難にも逃げずに必死に立ち向かうぐるんぱの姿は、自分と重ねながら読み進めていくことができます。何もできない、考えないのがいけないのではない。ただ少し前に踏み出す勇気がないだけ。子供だけではなく大人にも勇気と希望を与えてくれる1冊です。