兄弟構成別!性格の特徴
昨今の研究により、兄弟の出生順によって性格に特徴があることが分かっています。当記事では2人兄弟の場合、上の子供と下の子供にどのような性格の特徴が現れるかをご紹介します。
性格に違いが出る年齢差は?
兄弟と言っても、年齢差はさまざまです。横浜国立大学教育紀要「出生順位と性格」には、第1子と第2子で性格にどのような違いが現れるかについての調査結果と考察が記されています。なお、調査対象者は小学校4年生から中学校2年生の2人兄弟の児童・生徒145名とその母親、合計290名です。
この調査で性格に差が出る兄弟の年齢差について調査したところ、その結果について以下のような考察が述べられています。
きょうだいの年齢差が近いほど,長子・次子の性格特性の差異は,はっきりとあらわれない。
(引用元:出生順位と性格|横浜国立大学教育紀要)
調査の結果から、兄弟の年齢差が小さいほど性格に大きな差は現れないという考察が発表されました。双子や年子の子供であれば、なおのこと性格に差が生まれにくいことが考えられます。
1番上の子供の性格の特徴
まず1番上の子供の性格の特徴を見ていきましょう。横浜国立大学による同調査では、第1子の性格の特徴について以下のような考察が為されています。
長子に特徴的な性格としては,面倒なことが嫌いで,他人に自分の用を頼んだり押しつけたりするというように,困難な事柄に対しての取り組み方が消極的で,利己的な面がみられる。その反面,仕事を丁寧にやり,几帳面なところがあり,ひかえめで,自分からしゃべるよりも聞き手の側にまわり,ませたところがある。
(引用元:出生順位と性格|横浜国立大学教育紀要)
1番上の子供は責任感が強く、リーダーシップをとることに長けているイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、幼いころに下の子供の面倒やお手伝いを積極的に親から任された記憶を持つことで、むしろリーダーシップをとらない方が楽である、と感じているのかもしれません。
また下の子の面倒を見ることで、相手の気持ちを考える力が身につき、話を聞くことが上手になるでしょう。聞き手にまわる様子は、大人からみると「大人びている」、「おとなしい」などの印象を与えるかもしれません。それは消極的な性格だからと言うよりも、相手の話に耳を傾けることを自然と意識しているからかもしれません。
ただし、幼い子供の場合は自分の話を聞いてほしいときもあるでしょう。ときには1対1でゆっくりと過ごすことで、親から愛情を受けていることを実感してもらいましょう。