季節に関する難問なぞなぞ
最後は、季節に関するなぞなぞです。日本には四季があり季節ごとにさまざまな行事があります。それぞれのイベントを通して子供は、どの程度季節に関して知っているのでしょうか。子供の興味を探る意味も含めて問題を見ていきましょう。
問題1:タコとクラゲ、エビが年末に大掃除をしました。一番きれいに掃除をしたのは誰でしょう。
年末の大掃除の問題です。現実的にはあり得ませんが、誰が一番丁寧に掃除をしたのでしょうか。
ヒント
丁寧に掃除をしたということは・・・。
端から端までということ。つまり、家なら、リビングのはじからはじまでを掃除したということを別の言葉で考えてみましょう。
答え
タコ
墨を吐いた=隅々まできれいにしたから
この問題のポイント
言葉の変換以外に、こちらの問題は動きや特徴が分かっていないと解けない問題です。タコは軟体動物だから動いて拭き取るという発想もできますが、墨を吐くということが答えのキーワードになります。好きな分野だけでは難問なぞなぞの制覇は難しいので、漢字や雑学、動物の生体など視野を広げる必要があるのです。
問題2:クリスマスにはチキンを食べますが、チキンで有名な、ケンタッキーの創始者の家には車は何台あるでしょう。
クリスマスといえばケンタッキーという家庭も多いのではないでしょうか。でも、チキンとは関係なく、家に車が何台あるかと聞かれると、どのように考えたらいいのか、難問中の難問です。
ヒント
あえて創始者の名前を伏せている意味を考えてみましょう。
答え
36台(カーネルサンダース→カー寝る3ダース)12台×3ダース=36台
この問題のポイント
この問題にはさまざまな要素が含まれています。まずは、ケンタッキーフライドチキンの創始者の名前を知っていること。
そして1ダース=12本という単位を知っていること。更に、3ダースなので掛け算ができること。いろいろな要素が含まれた難問は、頭に入っている情報を引き出さなければいけません。でもその分、解けた時には達成感が味わえるのではないでしょうか。
問題3:日本の季節は春→夏→秋→冬ですが、秋→夏→春→冬となるのは一体どこでしょう。
日本では、四季があるので、春・夏・秋・冬という順番で季節が巡ってきますが、このような季節が変わる場所があるのでしょうか。実はあるのです。
ヒント
分からなかったらひらがなにしてみよう。
答え
辞書(五十音順だから)
この問題のポイント
大人はどうしても固定概念や先入観があるので、頭を柔らかくして考えるのが難しくなってしまいます。答えを見れば簡単ですが、子供は意外と簡単に解けてしまうのです。そのためには多くの問題にチャレンジすること。そして興味があるものは積極的に関わらせることで、持っている能力を開花させることができます。なぞなぞの問題からも頭の柔らかさや柔軟性が分かるのではないでしょうか。
なぞなぞの知育効果
なぞなぞは優しい問題から難問まで、レベルに応じていかようにも問題を作ることができます。やさしい問題なら、問題を解きながら親子のコミュニケーションツールとしても活用できます。難易度が上がれば上がるほど、いろいろな発想と情報の引き出しを開け閉めして答えを導き出さなくてはいけません。
うるま市立天願幼稚園教諭の国吉貴子先生は、『幼児期に言葉の感覚を豊かにするための援助のあり方』の中で言葉遊びの種類を18項目挙げています。なかでも「言葉の中の言葉探し」(例:にわとり:にわ・わに・とり)はなぞなぞを解く上でも重要な要素であり、言葉の面白さや楽しさを味わったり、人の言葉を注意して聞く力を育てるとのことです。
難易度が高ければ高いほど、複数の工程と語彙力、そして情報を引き出す力など高度な情報処理が要求されるのです。なぞなぞには多くの知育プロセスが含まれ、遊びを通して心を成長させる有効なツールと言えるでしょう。
まとめ
身近な遊びも上手に活用することで、子供の持っている可能性を最大限に伸ばすことができます。それを生かしてあげられるのは、子供の要求に応えられる親に限られます。この機会に子供と一緒に、なぞなぞの難問に興味を持ってみるのも良いでしょう。
参考
幼児期に言葉の感覚を豊かにするための援助のあり方|うるま市立天願幼稚園教諭 国吉貴子