長期記憶の3つの種類
大脳皮質に保管されているのが、長期記憶です。その名の通り海馬ではできない長期間に亘り記憶を保管して、必要なときに思い出すことができるようにしています。長期記憶には3つの種類があって、必要に応じて思い出し方を変えています。長期記憶の3つの種類を紹介します。
エピソード記憶:主観的な思い出
主観的な記憶の場合は、エピソードに結びつけて記憶します。そのときにあった出来事や、目で見たり耳で聞いたりしたエピソードに結びつけるので、エピソードを思い出す度にそのときの記憶もよみがえるのです。男性よりも女性の方が、エピソード記憶力が高い傾向にあります。
手続き的記憶:動作や技能の記憶
動作や技能を通して記憶すると、手続き記憶となります。「体が覚えている」という表現をすることもありますが、その名の通りで過去の経験に基づき覚えていきます。例えばいつだったか忘れてしまうくらい前に習ったダンスを、久しぶりに踊ってみたら案外踊れた、これも手続き的記憶です。
脳の記憶としても残っていますが、体もそれを記憶しているので思い出すことで自然に体が動くのです。車の運転や編み物、スポーツなども手続き的記憶としてやり方を記憶しています。忘れていても、長期記憶としてちゃんと保管されているから、何かきっかけがあればそれを思い出すスムーズに動けます。
意味記憶:知識に関する記憶
知識として記憶するものが意味記憶とされます。例えばパンダは白と黒の2色の毛で、笹を食べる、これも意味記憶です。何かを経験したことで、それを自分の知識として身につけることです。勉強して学んだ知識も、子供の頃に覚えた言葉もすべて意味記憶になります。