記憶力は訓練によって鍛えることができます。子供の記憶力を鍛えることで、将来役に立つ場面も増えてきます。訓練というと難しいことをするイメージを持たれがちですが、脳が記憶するメカニズムを理解していれば、訓練もそれほど難しいことではありません。子供記憶を訓練する方法をご紹介します。
もくじ
脳が記憶するメカニズム
脳は物事を記憶するのにいろんな部位を使います。短期記憶として一時的に置く場所、強く長い記憶としてとどめておく場所というような仕組みです。これを繰り返して人の記憶は増えていきます。
短期記憶が海馬にインプットされる
脳は目で見たもの、耳で聞いたことを短期記憶として海馬でいったん記憶します。短期間なので次々と新しい記憶に書き換えられますが、短期間でも記録にすることで印象に残ります。
大脳皮質に保管されて長期記憶となる
海馬での記憶は短期記憶と呼ばれるものです。いろんな記憶があるなかで、覚えておくべき大切な記録は、海馬から大脳皮質に送られます。大脳皮質に送られた記憶は長期間記憶できます。今日食べたものなど、忘れても差し支えない記憶は海馬でとどまりどんどん上書きされますが、学んだことや大切な思い出などは、大脳皮質に送られます。
必要なときに記憶を取り出す
大脳皮質に記録された記憶は、長期間維持されます。なかには忘れてしまう記憶もありますが、必要なときに記憶を取り出すことができます。考えて思い出すこともあれば、昔の音楽を聴いて当時の記憶がよみがえる場合もあります。これはすべて大脳皮質にある記憶なのです。