ベネッセ教育総合研究所が2015年に発表した調査によると、中学生の家庭学習の平均日数は週4.1日との結果が出ました。この調査では、「ほとんど毎日家庭学習をする」と答えた中学生は、これまでの調査よりも大幅に増加。一方で、「家でほとんど勉強しない」と回答した生徒は減少する結果となり、家庭学習をしている中学生が増えていることが分かりました。
家庭学習をするなら成果につながらなければ意味がない、と考える人もいるでしょう。そこで今回は、中学生の家庭学習のポイントとコツを解説します。親ができるサポートについても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
もくじ
中学生が家庭学習でするべきこととは
中学生の家庭学習の主な目的は、以下の3つであると考えられます。
- 授業の理解力を高める
- 学校の成績対策
- テスト勉強対策
これらの目的を達成するためには、どうすればよいのでしょうか。
宿題と提出物
日常的に出される宿題や提出物は、きちんとこなすか、こなさないかで学校の成績に大きく関わってきます。高校入試に影響を及ぼすこともあるでしょう。特に推薦入学を希望する生徒は、提出物をきちんと出すことが求められます。
宿題は教科書やノートを見直してから取り組む
そもそも宿題で突拍子もないものが出されるということは、あまりありません。ほとんどの場合は、その日習ったことの復習か、次の授業の予習として出されるものです。
宿題を効率的に行うには、「振り返り」がポイントとなります。宿題を始める前に、授業のノートや教科書を軽く読み返して、どんなことを習ったのかを簡単におさらいしましょう。
「その日の授業を思い出してから、宿題に取り組む」という流れです。こうすることで、その日の授業内容をしっかり振り返ることができ、理解が深まります。
提出物は期限を絶対に守ること
提出物は「必ず提出しなければならないもの」ですが、「期限を守ること」も重要です。期限を過ぎてから提出すると、どれだけ内容が優れていてもマイナス点がつけられることがあります。宿題や提出物に取り組むときに意識したいポイントは、以下の2つです。
- 提出期限を絶対に守る
- できるだけていねいな字で書く
提出物の内容に自信がないときには、早めに先生や友人に相談するといいでしょう。有益なアドバイスやもらえたり、力になってもらえたりするかもしれません。「よく分からないから適当でいい」「面倒だから出さない」と考えるのは絶対に避けましょう。
復習と予習
中学校の学習範囲は、小学生のころと比較にならないほど広範囲に及んでいます。教科ごとに指導する先生が変わることもあり、授業のたびに先生が生徒全員の「授業理解度」を把握することは難しいでしょう。
復習は「授業の不明点をゼロ」を目指す
授業は「だいたいの生徒が前回の授業内容を理解している」前提で進むことが多いようです。理解が不足していると、授業についていけない可能性があります。ですから「疑問点は、その日のうちに解決」「暗記するべきことは、その日のうちに覚え始める」ということが、中学1年生の勉強でつまずかないためには必要です。
予習をすることで授業の理解度が上がる
中学校の授業は、かなり早いペースで進みます。ですから、分からないところがあったり、頭に何も入っていない状態だったりすると、授業を受けても内容が全然理解できないということも少なくありません。一度つまずいてしまうと、次のステップに上がるハードルも高くなります。それを防ぐには、予習が有効です。前日に翌日の授業内容を少しでも知っておけば「これは、あのことかも!」と授業内容がスムーズに頭に入るでしょう。