新年度になると学校で必ず行われるのが「身体測定」です。毎年必ず行われるものですが身体測定にはどのようなねらいがあるのでしょうか。実は日本の独特の文化である身体測定。今回はそんな身体測定について詳しくご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
身体測定のねらいと目的
日本では毎年春になると学校で健康診断が実施されますが、海外では子供の健康管理は各家庭で行うことが一般的なようです。学校で、視力・聴力・尿・歯などの検査をすべての子供が受けることができますが、身体測定のねらいや目的は、主に以下の3つの点となります。
子供の成長の変化を確認する
学校の身体測定では、身長・体重・視力・聴力などの検査のほか、栄養状態や歯の状態、尿検査などの検査項目があるため、毎年子供の成長の変化を確認することができます。身長と体重はもちろんですが、虫歯ができてしまったり、視力の数値が低下してしまった場合などは、生活習慣について見直す必要があるでしょう。
身体測定の目的の一つとして、子供が健康的に成長しているかどうかの目安となる点が挙げられるでしょう。
体の異常を早期に発見する
視力検査で視力の低下が疑われた場合は、病院で再検査をすることになります。学校の身体測定では、遠視や近視など、視力が低下している原因までは判断できませんので、身体測定の結果をもとに、各家庭で医療機関を受診することになります。もし遠視と診断された場合は、早めに対処することができますので、症状が悪化することを防ぐことができます。
また、検査項目の一つである尿検査は内臓の疾患の早期発見につながることから、子供の病気が疑われた場合は早めに対処することができます。大人の健康診断と同様に、子供の健康状態を確認することも、身体測定のねらいの一つです。また、病気とは異なりますが、近年では児童虐待が検診時に発見されることも増えています。
子供に検査を行う意味を伝えよう
幼稚園や保育園でも身長や体重の測定が行われますが、子供が学校に通うようになったら、身体測定の意味について親子で話し合うのもいいでしょう。子供自身が身体測定の目的や役割を知ることで、健康に対する意識を持つことにもつながります。もし体重が昨年度よりも増えた場合は、「体重が増えているのは体が育っている証拠」としてアドバイスしたり、標準よりも増えすぎてしまった場合は食生活を見直すきっかけにもなります。
また、視力が低下している子供が近年では増えているといわれていますが、もし視力が落ちてしまっている場合は、ゲームをしている時間が増えていないか、姿勢が悪いまま勉強をしていないかなど、生活態度について考えることができるでしょう。
健康診断は健康管理としての意味もありますが、結果をもとに子供自身が健康について学ぶ機会となるよう、家族で話し合いの場を設けてみてはいかがでしょうか。