身体測定とは?
一般的に、身長や体重などの身体測定は毎年新年度になると各学校で実施されています。子供の成長を把握するための身体測定ですが、近年では調査項目も変わってきています。ここでは、そもそもの学校における身体測定の意味や、歴史について紹介します。
身体測定とは学校の保健管理であり教育活動
身体測定は、学校においては子供の成長を管理する保険管理の一環であり、教育活動であるとされています。身長や体重のほかにも、視力や聴力検査などがありますが、もし数値に気になる点があった場合は、再度医療機関で検査を行い、病気の早期発見につなげることができます。
一人ひとりの健康状態をしっかりと確認することは難しいですが、異常を発見するための定期健診のような位置づけであり、子供が健やかに学校生活を送るためにも、毎年行う身体測定は重要な意味を持っているといえるでしょう。
日本では明治時代から施行されている
日本の学校で健康診断が行われるようになったのは、明治時代からといわれています。子供の健康管理は国策の一つとされ、学校による身体検査が行われるようになりました。時代の変化により、身体測定の調査項目にも変化があり、平成28年度からは座高測定や寄生虫の有無に関する項目がなくなり、調査項目の一つ「脊柱・胸郭」が「脊柱・胸郭・四肢の状態」に変更されるなどの措置がとられています。
四肢の状態が調査項目に加わった背景としては、体力の低下が子供の健康に影響を及ぼしていることが要因となっており、長時間姿勢を正して座ることができなかったり、まっすぐに歩くことができないない子供が増えているなど、ひざや関節の状態について確認するために設けられた項目になります。
身体測定で子供の成長を見守ろう
学校における身体測定のねらいは、子供の健康管理だけでなく、病気の早期発見や生活習慣予防など、さまざまな目的があります。視力低下や生活習慣病など、子供のうちから気をつけたい病気もありますので、家族で身体測定の目的や意味について話し合い、身体測定をきっかけに健康への意識を高めていきましょう。
参考
調査の概要|厚生労働省
保健指導指導年間計画書
学校の健康診断はなぜあるの?【前編】〜最近の傾向〜|ベネッセ教育情報サイト
学校保健安全法施行規則 |文部科学省
健康診断の新項目「四肢の状態」とは?|ベネッセ教育情報サイト
学校保健における身体計測 とくに座高測定の意義について|東京女子医科大学名誉教授村田光範