街ゆく子供は友達同士で歩いているのに、我が子は1人で出かけがち……。もしかして、友達がいないのかな? と不安になる親もいるでしょう。当記事では子供に友達がいないかも? と思ったら、親がどう対応すべきかを考えます。3つのヒントをご紹介しましょう。
もくじ
子供に友達がいないのはどうして?原因と友達事情
子供に友達がいないのはどうしてなのでしょうか。現代の子供たちの友達事情を踏まえ、友達がいない子供の原因をご紹介します。
小学4〜6年生の1割が「仲の良い友達は3人以下」
まずは現代の子供の友達事情を見てみましょう。ベネッセ教育総合研究所では、全国の小学4〜6年生3,154人を対象に、仲の良い友達の数についてアンケート調査を実施しました。調査の結果、同じ学校の友達の人数については以下のような回答が得られました。
P6 子ども 2017 図1-1 仲の良い友だちの数(学校段階別) 「同じ学校の人」
グラフ: 同じ学校の仲の良い友達
(引用元:子どもの生活と学びに関する親子調査2015-2017|ベネッセ教育総合研究所)
仲の良い友達の人数は、21人以上と答えた子供が最も多い結果となりました。一方で、3人以下と答えた子供も1割以上いることが分かります。友達であると認める相手は3人以下であると思っている子供たちも一定数いるのです。
友達がいない子供が抱える4つの原因とは?
子供に友達がいないのには、どのような原因があるのでしょうか。原因を探る前に、まずは子供の状況を確認してみましょう。
教育評論家の親野智可等さんによると、友達がいないという状態は、子供の状況によって以下の4種類に分けることができます。
1,友達が欲しいのになかなかできない。とくに避けられてはいないようだ
2,友達が欲しいのになかなかできない。どうも避けられているようだ
3,もともと友達といるより1人でいる方が好き。必要に応じて友達と遊んだり協力したりできる
4,そもそも友達をまったく欲しがらない。一緒に遊んだり協力したりする気もない
(引用元:友達がいない(少ない)子には4つのタイプがある|親力講座)
友達に対する子供の意思により、原因は異なってくるものです。今回はそれぞれのタイプに応じて、友達がいない原因をご紹介します。
(1)友達に話しかける勇気や話題がない
友達が欲しいのにできない場合は、周りの子供に話しかける勇気がない可能性があります。どんな話をすればいいのか分からず、受け身になってしまう子供もいるでしょう。
積極的に話しかけてくれる子供がいれば、友達になることができるかもしれません。しかし自分から声をかけられないため、友達の数は周りと比較すると少なく感じられるでしょう。
(2)友達に対して攻撃的な態度をとってしまう
友達が欲しいのに周りの子供から避けられてしまっている場合は、言動に原因がある可能性があります。例えば周りの子供を叩く、暴言を吐くなど攻撃的な態度をとってしまっていることが考えられます。
せっかく仲良くなろうと近づいても、周りの子供からは怖がられてしまいます。そのため、なかなか友達ができないことが考えられます。
(3)子供自身が友達を欲しがっていない
1人でいる方が好き、あるいは友達を欲しいと思っていない場合は、誰かといるよりも1人の時間を楽しんでいる可能性があります。本を読むことや絵を書くことなど、熱中したい趣味があるのかもしれません。
趣味が合う子供が周りにいる場合は、仲良くなることもあるでしょう。人数は限られるかもしれませんが、気の合う友達を作ることができる可能性があります。
(4)心身の問題など、ほかに起因することがある
友達をまったく欲しがらない場合は要注意です。何か大きな悩みや、病的な要因があることも考えられます。
親があれこれ原因を考えてみても、最前の解決策を子供に施してあげられるとは限りません。一度専門家に相談したうえで、適切な対応をとる必要があるでしょう。