近年、大きな社会問題となりつつある「教育格差」。
子は親を選べないとよく言いますが、子供が生まれ育つ家庭環境や地域環境、経済環境によって、子供たちの教養・学力には大きな差が生まれます。
今回は、教育格差が起きる原因と、それぞれの原因に対してどのような対策が講じられているのかについて解説します。
もくじ
教育格差の問題点
子供の教育格差が問題視されている1番の理由は、教育格差が「雇用・所得・官民の経済格差」に直結すると考えられているためです。
もちろん勉強することだけが「教育」というではありません。しかしながら、子供のうちからしっかりとした教育を受けていた場合とそうでない場合とでは、良い大学・良い会社に入れる確率は同じではありません。また、たとえ良い大学や会社以外の進路でも、教養をしっかり身につけていれば、社会に出たときに子供を守る力強い武器になります。
つまり、「子供時代に必要な教育を受けられない」ということは、子供にとって「将来必要な武器を奪われる」ということでもあります。職業、収入、学歴、生き方、働き方、子供が本来持っているはずの将来の選択肢が、十分な教育を受けていないことが原因で奪われてしまうのです。
また、一度生じてしまった格差は世代が入れ替わっても埋まりにくく、「格差の再生産・固定化」として問題視されています。