ビジネスパーソンにとって必須スキルといわれるようになって久しいロジカルシンキング。実は子供にも必要なスキルだということはご存知でしたか。今回は子供にとってロジカルシンキングがなぜ必要なのか、また、ロジカルシンキングの力をつけるために家庭で何ができるかをご紹介したいと思います。
もくじ
社会で求められるロジカルシンキング
学生時代にロジカルシンキングについて学習した経験はなくても、社会に出てから研修を受けたという人は多いのではないでしょうか。ここでは、まず、ロジカルシンキングとは何かをあらためて考えていきたいと思います。
ロジカルシンキングとは何か
ロジカルシンキングとは日本語でいうところの論理的思考力です。論理的思考力とは文字通り、筋道をたてて物ごとを考える力のことを指しています。日々業務で起こる問題の解決策を考え、周囲に説得力のある説明を求められるビジネスパーソンにとってはまさに必須スキルといってもいいでしょう。
ロジカルシンキングのメリット
具体的にロジカルシンキングにはどのような効果が期待できるのでしょうか。
一般的には「コミュニケーション能力のUP」、「問題解決力の向上」という大きく2つの効果が期待できると考えられています。
問題解決力の向上
「テストの点数が悪かった」、「お友達とけんかしてしまった」。子供が問題にぶつかることは生きていくうえで何度でもあるでしょう。問題を解決するためには、現状を整理して自分が何をすべきか考える必要があります。
ロジカルシンキングを使えば、問題を整理、深掘りすることができるため、子供が問題の原因や解決策を考える手助けとなるでしょう。
コミュニケーション力のUP
子供との会話で、「無理。できない」とだけ言われて困ってしまったことはありませんか。ロジカルシンキングが備わっていれば、なぜ「無理」なのかを説明することができるようになります。つまり、相手に自分の言いたいことを分かりやすく伝える力が備わるのです。
これは、親子の会話ではもちろん、子供がお友達や先生とコミュニケーションをとり、いい関係を築いていくうえでも大切な能力ですよね。
ロジカルシンキングに必要な考え方
ここでは少し踏み込んで、ロジカルシンキングによく使われる2つの考え方、「MECE」と「So What」について説明したいと思います。
MECEに分解する
「MECE」とはMutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの略称で、漏れなく、ダブりもない状態のことを指します。問題を「MECE」に分解すれば、論点に漏れやダブりがなくなり正しい結論にたどり着く近道になります。
So Whatで問題を掘り下げる
「So What」は日本語で言うと「だから、何?」ということです。この質問を繰り返して問題を掘り下げて考えることは、本当の原因をあぶり出すことにつながります。
例えば、「算数の小テストが悪かった」というだけでは原因が何か分かりません。「なぜ」を繰り返すことで、「問題を解く時間が足りなかった」、「計算方法が分からなかった」というように原因に近づくことができます。