必要なのは社会人だけじゃない!親子で学ぶロジカルシンキング - cocoiro(ココイロ) - Page 3

どう鍛える?子供のロジカルシンキング

どう鍛える?子供のロジカルシンキング
「子供にロジカルシンキングが必要」といっても大人と同じような内容で教育することはできません。そこでMECEやSo Whatといった少し難しい概念は考えずに、まずはロジカルシンキングに必要となる基礎力から身につけてみることをおすすめします。

まずは基礎力を身につけてもらおう!

基礎トレーニングもしないまま、普通の人がいきなりフルマラソンに出場しても完走することは難しいものです。ロジカルシンキングもいきなり難しい理論から実践してもうまくいかないでしょう。まずは基礎的な考え方を親子で一緒に勉強してみましょう。

ロジカルシンキングの基礎となる考え方、それは「演繹法」と「帰納法」です。ロジカルシンキングでは主に「演繹法」と「帰納法」の2つを組み合わせて論理展開を行っています。
「演繹法」、「帰納法」というと難しく感じてしまうかもしれませんが、まずは子供にも伝わるようにかみ砕いて説明してみましょう。

子供に教える演繹法

演繹法は「ルールに事実を当てはめて結論を導きだす方法」のことを指します。もっと簡単にいうと、「お花はいつか枯れてしまう」というルールに「タンポポはお花」という事実を結び付けて、「タンポポはお花だから枯れてしまう」と推測することが演繹法なのです。これは情報を結び付けて物ごとを推測するときに使われる考え方です。

子供に教える帰納法

帰納法は演繹法とは逆の考え方です。たくさんの事実から共通するルールを見つけることが帰納法です。例えば、「タンポポが枯れてしまった」、「すみれが枯れてしまった」、「バラがかれてしまった」という事実の共通点を導き出し、「お花は枯れてしまう」と気づく力が帰納法です。何が原因でそのような結果が起こってしまったのかを考えるのに重要な考え方です。

遊びながら演繹法・帰納法を身に着ける方法

演繹法、帰納法は日常生活でも、もちろん身につけることができます。もし、今から子供の力を伸ばすためにトレーニングを考えられているのであれば、1つの方法として論理パズルをおすすめします。

論理パズルとはどのようなパズルなのか、少し例を見てみたいと思います。

<論理パズルの例>
問題:嘘つきが1人だけいます。だれが嘘をついているでしょう。
A「わたしは嘘つきです。」
B「AさんとCさんはどちらも正直ものです。」
C「Bさんは嘘をついています。」
答え:Bさんが嘘をついている。

問題を解くことはできましたか。筋道を立てて考えることができれば、簡単な問題です。論理パズルは帰納法や演繹法を組み合わせて答えを導き出す必要があるパズルであるため、子供は遊びながら演繹法や帰納法を使う練習ができます。論理パズルは書籍もたくさん出ているので、子供と一緒に解いてみてもいいかもしれません。

家庭で実践!ロジカルコミュニケーション

子供の論理的思考力を伸ばすために、家庭でも簡単にできることがあります。それは親子の会話を少しだけ見直すことです。
何も難しい会話をする必要はありません。学校であったこと、友達とのけんか、アニメや漫画の話、テーマは何でもいいのです。テーマ以上に重要なことは、子供が論理的に説明する補助を行うことにあります。

子供の論理的思考力は会話で育つ

親は具体的にはどのようなポイントについて気を付けて子供とコミュニケーションをとればいいのでしょうか。一般社団法人教育デザインラボ代表理事の石田勝紀氏によると5つの言葉を子供にかけるだけで、子供の論理的思考力を養うことができるといいます。

「要するにどういうこと?」
「例えばどういうこと?」
「ほかにはどんなことがあるの?」
「なぜなの?」
「どうすればいいの?」

(引用元:効果的!この論理力を育てる「5つの言葉」|東洋経済ONLINE

子供の話は抽象的であったり、根拠が不明確であったり、話が飛躍していたりといったことが起こりがちです。そこで、親はこの5つの言葉を子供に問いかけることで、子供が論理的に物事を話すサポートしてあげるのです。