学校給食の食べ残しが問題視されていますが、そもそも、どうして子供が給食を残してしまうのでしょうか。子供が給食を残してしまう理由や、学校給食と食品ロス問題の関係、家庭でも実践できるおいしく給食を食べられる方法などについてご紹介します。
もくじ
給食を「食べれられる」「食べれない」の差が生じる背景
そもそも、なぜ子供によっては給食を全部食べる子もいたり、給食を残してしまう子もいるなどの差が出てしまうのでしょうか。まずは給食の食べ残しが生じる原因や背景についてご紹介します。
嫌いな食べ物がある
子供が給食を残してしまう原因の一つに、「食べ物の好き嫌い」があります。家庭では嫌いな食べ物には手をつけず、好きな食べ物しか食べないため、親も子供好きな食材を積極的に毎日の食卓に出している可能性があります。そのため、学校給食で嫌いな食べ物が出てきても、食べられなくて残してしまうということになるようです。
食べられる量の違い
子供によっては食が細かったり、逆に食べ過ぎてしまうなど、食事量に差があることがあります。これは、体格の違いや普段の食生活の違いなどが影響しており、同じ量を食べていても、「食べ足りない」と感じたり、逆に「食べきれない」と感じて残してしまうなど、食事量に差が生じてしまいます。
給食を食べる「時間」も関係している
小学校の給食の時間は、だいたい約40分~50分ほどで、配膳など、準備する時間や後片付けの時間を除くと、食べる時間はだいたい30分弱ほどになります。食べたくても時間が足りなくて食べることができなかったりするなど、学校給食の時間も、給食の食べ残しの差に影響している可能性があります。
給食を残すのは子供にとっていいこと?悪いこと?
「給食を残すことは悪いことなの?」「学校給食では残さず食べるべきだ」など、給食に対する感じ方も人それぞれかもしれません。給食は学校教育の一環であり、学校給食法では、「適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること」として目標が定められています。
第二条 学校給食については、義務教育諸学校における教育の目的を実現するために、次の各号に掲げる目標の達成に努めなければならない。
一 日常生活における食事について、正しい理解と望ましい習慣を養うこと。
二 学校生活を豊かにし、明るい社交性を養うこと。
三 食生活の合理化、栄養の改善及び健康の増進を図ること。
四 食糧の生産、配分及び消費について、正しい理解に導くこと。
(引用元:学校給食法(昭和二十九年六月三日法律第百六十号)(抄)|文部科学省)
体格などの差により、どうしても食べることができないという場合を除いては、家庭でも学校給食の意味や食の大切さについて話をすることで、子供の給食に対する意識が変わるかもしれません。