日商簿記1級の試験情報
日商簿記1級の取得に向けて、まずは試験情報をチェックしておきましょう。試験の日程や範囲、難易度などを考慮して、合格に向けたスケジュールを立てると良いでしょう。
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試験日程
次回の試験は2020年 6月14日に行われます。すでに試験までに半年を切っているため、次回の受験を考えている場合は1日の学習時間が長くなる覚悟が必要でしょう。
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試験範囲
試験の範囲は商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算となっており、会計に関して深く全般的な知識が問われます。
具体的な出題範囲は商工会議所のホームページに掲載されている出題区分表を確認すると良いでしょう。
合格に必要な点数と合格率
簿記1級に合格するためには70%以上正解する必要があります。また、簿記1級には商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算の4教科がありますが、それぞれの科目で40%以上正解しなければなりません。
このハードルは決して低いものではありません。以下は直近の受験者数と合格率です。毎回10,000人前後が受験する中、ほとんど10%未満の人しか合格できません。合格するためには、しっかりと準備をする必要があるでしょう。
回 | 受験者数 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
153(2019.11.17) | 9,481名 | 7,520名 | 735名 | 9.8% |
152(2019.6.9) | 8,438名 | 6,788名 | 575名 | 8.5% |
150(2018.11.18) | 9,852名 | 7,588名 | 680名 | 9.0% |
149(2018.6.10) | 9,429名 | 7,501名 | 1,007名 | 13.4% |
147(2017.11.19) | 10,675名 | 8,286名 | 487名 | 5.9% |
146(2017.6.11) | 9,064名 | 7,103名 | 626名 | 8.8% |
(簿記 受験者データ | 商工会議所の検定試験より筆者作成)
受験料
受験料は7,850円ですが、2回受験すれば15,700円、3回受験すれば23,550円もかかります。なるべく少ない受験回数で受かるためにも、万全の準備で挑みたいものです。
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日商簿記1級対策!独学と専門学校、おすすめはどっち?
日商簿記1級を取得するための学習スタイルとして、大きく分けて独学と専門学校を利用する方法の2つがあります。
それぞれのメリットとデメリットを理解し、自身に合った学習スタイルを選択しましょう。
独学のメリットとデメリット
独学のメリットはなんといってもあまり費用がかからないということでしょう。テキスト料金と受験料だけで済むため、非常に安く取得することができます。また、自分のペースで学習を進められることもメリットと言えます。
一方デメリットは、合格に必要なノウハウがないため学習が非効率になってしまう可能性があることです。また、分からないところがあっても自己解決するしかありません。
さらに、自身で学習ペースをコントロールする必要があるため、忙しさに流されて勉強がおろそかになってしまうこともあるでしょう。
ただし、非効率というデメリットは早めに過去問で試験傾向を把握することや、専門学校の模試を利用することで緩和できる可能性があります。学習ペースも、先に学習スケジュールを立てることである程度コントロールできるでしょう。このように、工夫次第で独学のデメリットを減らせます。
専門学校のメリットとデメリット
専門学校のメリットは、合格に向けて効率的に学習を進めるノウハウを提供してもらえるところにあります。また、決まったスケジュールで学習が進む上、ほかの受験者と一緒に勉強することで勉強をサボってしまうというリスクも減らせるでしょう。
一方、デメリットはその学費でしょう。代表的な専門学校にかかる費用を以下に示しました。通学で1年間のコースを選択すると10万円以上の費用が必要です。
TAC
コース | 1級合格本科生 1年コース(教室講座) |
受講料 | 177,000円 |
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資格の大原
コース | 2020年6月検定対策 12ヵ月コース
(教室通学・映像通学) |
受講料 | 199,100円 |
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受講料が高すぎて専門学校は利用できないと考える人もいるでしょう。その場合は、通信講座や1年コースではなく短い期間のコースを選択することで費用を抑えることもできます。また、各種割引キャンペーンや教育訓練給付金を活用すれば、さらに費用の負担を軽くすることも可能です。
とはいえ、独学よりも価格が高くなるのは間違いないでしょう。ただ、独学で余計に必要となる時間を買うと考えれば、それほど高い買い物ではないのかもしれません。
まとめ
日商簿記1級に合格するには多くの勉強時間が必要ですが、得た知識や学習習慣はきっと今後の社会生活に役立つことでしょう。
資格取得に向けて専門学校に通うことが合格の近道ではありますが、ある程度の費用が必要です。費用の面から専門学校を迷っている場合は、まずは独学で勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
参考
簿記1級に独学で受かる人の特徴4選+勉強法【会計士が解説するよ】 | 公認会計士Consulting
簿記1級の難易度と合格率は?独学で勉強時間はどれくらい? | Brush UP 学び
日商簿記1級に独学合格した私が独学で合格するまでの費用や勉強時間を解説する。 | まねーわーきんぐ