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2019年度より、日商簿記2級の出題範囲が改訂されたこともあり、これまでよりもさらに難しくなったという声が挙がっています。実際どのように変更され、難化しているのでしょうか。
今回の記事では、日商簿記2級の出題内容だけでなく、新出題内容対応の攻略法についても触れていきます。
日商簿記2級の概要
日商簿記2級は、日本商工会議所が運営する民間資格です。高校程度の商業簿記および工業簿記(初歩的な原価計算を含む)だけでなく、財務諸表を読み取るスキルや企業の経営状況を把握する力も問われます。
経理系や財務系の仕事をする人、経営管理をする人にとっては、簿記2級の取得があれば仕事でも大いに役に立つことから重宝される資格の一つです。
なお、試験の概要は以下のとおりです。
- 年間実施回数:3回(2月・6月・11月が基本)
- 試験時間:120分
- 受験料:4,720円(税込)
- 合格ライン:70%以上
(※2020年2月24日時点の情報)
出題範囲(試験範囲)と内容は以下のとおりです。
- 商業簿記:購買活動や販売活動など、企業外部との取引を記録・計算する技能
- 工業簿記:企業内部での部門別・製品別の材料・燃料・人力など、資源の投入を記録・計算する技能
参考
日商簿記2級の出題内容が難化した理由
ここ数年、日商簿記2級の出題内容が難化している理由については、次の4つが挙げられます。
出題範囲の改訂
これまで日商簿記1級の出題範囲とされていた内容の一部が、日商簿記2級に追加されたことも難化の理由とされています。
具体的には、「税効果会計」「リース取引」「外貨建取引」「本支店会計」「連結会計」「連結会計 アップストリーム」などが日商簿記2級に追加されました。
工業簿記の難易度がアップ
日商簿記2級の出題範囲には、日商簿記3級では出題されない「工業簿記」という分野も加わります。
工業簿記には、製造業の仕事をしていないと分からないような専門用語も含まれているので、文系の大学生や、製造業の従事者以外にはイメージしづらい分野とも言われています。
そのような出題構成の影響もあってか、実際に簿記2級の難易度が上がっていると感じる人もいるようです。
問題内容を難しくすることで資格の価値を高めている
日商簿記2級の難易度がアップしている理由の一つには、「合格率が低く、難易度が高い」というイメージを認知させ資格の価値を上げようという、試験を運営する日本商工会議所の考えがあると言われています。
問題量が多い
日商簿記検定は、全般的に計算が必須であり、それを記述し解答する流れとなっています。そのため、択一式の設問と比べると問題を解くのに時間がかかるのです。
しかも、限られた試験時間に多くの計算問題を解かないといけないので、時間内にすべて解き終わらず、手つかずの問題があったという声も聞かれました。問題量の多さも、日商簿記2級の合格率が低くなった理由の一つとして挙げられます。
日商簿記2級の合格率
2019年11月までの合格率は、以下のとおりです。開催回によって差はあるものの、平均合格率は約24%です。この数値からも合格へのハードルが高いことが分かるでしょう。
開催回 | 合格率 |
153(2019年11月17日) | 27.1% |
152(2019年6月9日) | 25.4% |
151(2019年2月24日) | 12.7% |
150(2018年11月18日) | 14.7% |
149(2018年6月10日) | 15.6% |
148(2018年2月25日) | 29.6% |
147(2017年11月19日) | 21.2% |
146(2017年6月11日) | 47.5% |
145(2017年2月26日) | 25.0% |
145~153回までの平均合格率 | 24.3% |
(簿記 受験者データ|商工会議所の検定試験より筆者作成)