簿記3級で過去問が重要な理由とは？出題傾向やおすすめ問題集 - cocoiro career (ココイロ・キャリア)

簿記3級の過去問は目的を持って取り組むことが重要です。なぜ過去問が重要なのか、どのように使えば良いのかについて解説します。記事後半で過去問の入手方法についても解説しますので参考にしてください。また、過去問を繰り返すだけでなく、基本的な知識の再チェックも重要です。

簿記3級は過去問の研究が重要

簿記3級は過去問をしっかりさらっておくことが重要だといわれています。なぜ過去問が重要なのか、どのようなところに注意を払えば良いのかを解説します。

頻出仕訳を押さえる

簿記に限らず、一般的に資格試験は出題傾向があり、特に重要とされているポイントは試験に出やすいといわれています。簿記3級にも同様の傾向があります。そのため過去問を押さえておくことが予想問題を押さえておくことになるのです。

簿記3級は商業簿記からの出題です。基本的な仕訳が頭に入っていれば間違えることは少なくなります。とはいえ、商業簿記だけでもさまざまな仕訳があり、すべてを網羅的に覚えておくのが難しいことも事実です。

そのため、一度一通りの勉強をすませたら、続いて過去問を解きながら仕訳の知識を再確認していきましょう。過去問を繰り返すことで出題のパターンが理解できますので、頻出する仕訳を押さえることもできます。

試験範囲改定箇所を押さえる

簿記試験はたびたび改定されています。改定後の試験ではやはり新しい範囲の問題が出題されやすいという傾向があるようです。

改定直後に受験する場合は予想問題だけで乗り切る必要が出てきますが、改定後2度目以降の試験を受験する場合は過去問のチェックが欠かせません。どのような問題が新しく出題されているのか確認しておきましょう。

簿記3級の出題傾向とは？

簿記3級は120分の試験時間で問題を5問解きます。それぞれの設問には出題傾向がありますので、まずは設問ごとの傾向を頭に入れておきましょう。過去問やサンプル問題から分かる出題傾向について解説していきます。

第1問

第1問は一般的な仕訳問題が出題されます。数学でいうならシンプルな四則演算に当たる、簿記の基本です。

第2問

第2問では「帳簿」もしくは「勘定」の記入問題が多い傾向があります。特に勘定科目の「補助科目」を考えさせる問題が出ることがあり、実務的な判断能力が問われます。

第3問

お金の動きを追って「残高試算表」や「財務諸表」などを作成させる問題が出ます。勘定科目や貸方・借方についての理解が不十分だと計算ミスが出やすい問題です。

第4問

第4問は「伝票」記入の問題が多いそうです。しかしサンプル問題を見ると勘定記入の問題が出ていますので、商業簿記の幅広い理解が問われる問題だと言って良いでしょう。

参考

サンプル問題（2019年度以降適用出題区分表対応）｜商工会議所の検定試験 p.18

第5問

第5問は最近まで「精算表」を作成させる問題が多かったそうですが、サンプル問題を見ると「貸借対照表」と「損益計算書」を作成させる財務諸表の問題が出ています。第3問と似通った設問になる傾向が出てきているといえます。

過去の出題傾向

以下に過去の出題傾向をまとめます。リンクされている回は、「簿記検定ナビ」の過去問分析を読むことができます。

（日商簿記検定3級の過去問分析｜【簿記検定ナビ】 より筆者作成）

参考

サンプル問題（2019年度以降適用出題区分表対応）｜商工会議所の検定試験 p.19

日商簿記検定3級の過去問分析｜【簿記検定ナビ】 

日商簿記検定3級 第153回総評（過去問分析）｜【簿記検定ナビ】