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簿記3級は2人に1人が落ちる、難しい試験です。落ちたことは決して恥ずかしいことではありません。また、試験結果を受け止めて分析することで、どのように学習を進めていけば良いかも見えてきます。今回の記事では、試験結果ごとの勉強法とリスタートにおすすめの参考書をご紹介します。
もくじ
簿記3級に落ちたら考える3つの原因
簿記3級に落ちるのは珍しいことではありません。合格率から考えると2人1人は不合格になる試験です。ここでは、簿記3級に落ちたときに考えたい3つの原因をご紹介します。原因を突き止め、次の試験で合格するための戦略を立てましょう!
簿記3級を「簡単」と思っていなかったか?
簿記3級の受験者データを確認すると、合格率は40~50%台で推移していることが分かります。つまり、2人に1人は不合格となる検定試験なのです。しかし、簿記3級のレベルは「必須の基本知識」とされているため「簡単」だと思ってしまいがちです。
試験実施回 | 受験者数 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
153回 | 99,820名 | 80,130名 | 34,519名 | 43.1% |
152回 | 91,662名 | 72,435名 | 40,624名 | 56.1% |
151回 | 104,357名 | 80,360名 | 44,302名 | 55.1% |
150回 | 111,657名 | 88,774名 | 38,884名 | 43.8% |
149回 | 101,173名 | 79,421名 | 35,189名 | 44.3% |
148回 | 102,212名 | 78,243名 | 38,246名 | 48.9% |
147回 | 113,559名 | 88,970名 | 35,868名 | 40.3% |
146回 | 102,077名 | 80,227名 | 40,880名 | 50.9% |
145回 | 105,356名 | 80,832名 | 38,289名 | 47.4% |
144回 | 120,096名 | 94,411名 | 42,558名 | 45.1% |
(受験者データ|商工会議所の検定試験より筆者作成)
きちんと学習しないと合格できないレベルであると認識して、勉強に励みましょう。
試験傾向などの情報をつかんでいたか?
簿記3級は簡単だと思っていると、試験対策も甘くなります。簿記3級の出題範囲は商業簿記のみで、5題で構成されています。この5題に対して、どのような時間配分を計画したでしょうか? 計算問題を見直す時間はあったでしょうか?
試験当日はいつもと違った環境で、ほかの受験者の電卓をたたく音も気になり、集中力を保つのは難しいです。そんな中、時間が足りそうにないと思うと焦ってミスを連発してしまう可能性があります。
当日に焦ってしまう、時間配分をミスするということがないように、事前に試験の傾向をつかんで対策することが大切です。
事前に過去問題をこなしたか?
過去問題は、苦手を克服するためにも試験本番に慣れるためにも欠かせません。参考書や予想問題に1回取り組んだ程度では合格することはできません。10回分以上の過去問題が収録されたテキストも販売されているので、遅くとも試験の1ヶ月前には過去問題集を重点的に勉強することをおすすめします。
試験結果別!合格するための勉強法!
簿記3級の合格点は7割以上です。ここでは、得点結果別におすすめの勉強法をご紹介します。
試験結果が50点以下だった場合
試験結果が50点以下の場合は、勉強スタイルを見直して基礎を固めることをおすすめします。スクールに通っていたとしても独学だとしても、学習したことが身についていない可能性が高いです。
例えば、「仕事が忙しくてあまりスクールに行けなかった」「予習復習をする時間が取れなかった」「1週間で一気にテキストを終わらせて試験当日を迎えた」などが考えられます。これらの場合は、簿記に向いていないのではなく、勉強スタイルが合っていなかっただけです。
1週間の中で勉強に充てることができる時間を計算して、無理なく学習できる計画を立てることをおすすめします。それによって、年3回あるうちのどの試験に照準を合わせれば合格できるかも見えてきます。
試験結果が51~60点だった場合
51~60点だった場合は、「あと少し勉強を積み重ねれば合格できる」「合格するにはあらためて学習し直す必要がある」の2パターンがあります。
あと少し勉強を積み重ねれば合格できる場合は、時間が足りないためにすべての試験問題を解くことができなかった方に当てはまります。この場合は、次の試験に向けて過去問題集を10回分以上解いて、試験時間内に解き終わるように練習しましょう。また、過去問題で間違えたところは参考書に戻って復習することで苦手を減らせます。
合格するにはあらためて学習し直す必要がある場合は、分かるところを埋めていった結果が51~60点だったという方です。つまり、試験に出てくる用語の中に「まったく分からない言葉」または「説明することができない言葉」がある方です。この場合は、最初から学習し直すつもりで勉強計画を立てることをおすすめします。
試験結果が61点以上だった場合
61点以上だった方は、各問で2点以上加点できれば合格に手が届きます。しかし、あと少しのところまできているだけに、どうすれば良いのか分からなくなってしまいがちです。1つの指標として、過去問や模試を「80分以内に解き終わる」よう意識することをおすすめします。
そのためには、過去問題集を何度も繰り返し解き、スクールの模試や答案練習講座を受けることをおすすめします。参考書を最初から学習し直す必要はありません。実践をメインに考え、参考書は分からなかったときに振り返る程度で勉強を進めていきましょう!