法務教官に向いている人
非行を行う少年には、家庭環境や学校生活などの問題をいくつも抱えていることが少なくありません。小さいころからの家庭環境やしつけが原因で、「これはしてはいけないことだ」という概念が抜けていることもあります。また、学校教育に関しては「馴染めない」などの問題を抱えているケースもあります。
法務教官は単に教育や指導を行うだけでなく、それぞれ異なる悩みや問題を抱える少年たちとじっくりと向きあい、信頼関係を築くことが重要です。
少年だからこその関わり方の難しさもあるでしょう。こちらの働きかけが必ずプラスになるとは限らず、いつまでも心を開いてくれなかったり、裏切られることもあるかもしれません。
それでも粘り強く少年たちと向き合う根気と人間的な温かみを持っている人が法務教官に向いていると言えるでしょう。
法務教官の年収
気になる法務教官の年収について見てみましょう。
年収
公務員試験総合ガイドの「法務省専門職員(人間科学)」によると、東京都特別区内の2020年4月1日の初任給は「248,400円」です。法務教官の年収は国家公務員の中でも高い水準にあります。
参考
法務教官は、国家公務員の行政職俸給表(一)に比べ、約12%給与水準の高い公安職俸給表(二)が適用され、ほかに各種手当(扶養手当、住居手当、通勤手当、期末・勤勉手当、超過勤務手当など)が支給されます。
また人事院の「平成30年国家公務員給与等実態調査の結果」によると、2018年の法務教官の年収は663万8624円(内訳:給料(月額)34万440円、諸手当(月額)6万9383円。総支給給与(月額)40万9823円。ボーナス172万748円)でした。
参考
階級別年収
法務教官は専門官、統括専門官、首席専門官、施設長といった昇任の道があります。法務教官になって5~6年後に専門官となり、その後は能力によって統括専門官、首席専門官、施設長とステップアップしていく場合もあります。それぞれの階級別の年収を見てみましょう。
【職種】
専専門官:334万円~462万円
統括専門官:477万円~581万円
主席専門官:656万円~671万円
施設長:764万円~885万円
(引用元:法務教官の年収給料【専門官・統括専門官・施設長】や刑務官との年収比較|平均年収.jp)
上記のように、法務教官の年収の水準は昇任するほど高くなっています。