専門学校のメリット3つ
進学先を専門学校と大学のどちらにするか迷われる方もいますが、専門学校のメリット・デメリットを知っておくと良いでしょう。まずはメリットからご紹介します。
プロの講師から実務的な内容を学べる
将来の夢ややりたいことが決まっている方は、専門学校という選択肢も考えましょう。専門学校の最大のメリットは、職業に関わる専門的なスキルや知識を身につけられることです。
専門学校の講師は実務経験を積んでおり、第一線で活躍している人もいます。プロの講師から直接知識やスキルを学ぶことは、大きな財産となるでしょう。また、業界知識の豊富な講師に相談することで、就職についても考えることができます。
資格の取得ができる
専門学校では資格の取得を目指すこともできます。例えば、公認会計士、社会保険労務士、旅行業務取扱管理者、航空整備士、建築士、美容師、保育士、看護師、救急救命士、調理師、栄養士など。資格取得のためのサポートも充実しているので、取得したい資格が決まっている人には良いでしょう。
就職に強いといわれている
専門学校は専門的なスキルや知識を身につけることができるため、企業にとっては就活時に即戦力と見なされます。専門学校によっては、企業と連携してカリキュラムを組んでいるところもあります。
また、専門学校では担任はもちろん、キャリアカウンセラーなどがおり、生徒一人ひとりに合わせた就職のサポートをしてくれます。講師は業界に詳しいため、就活についてのさまざまな悩みや相談にも応えてくれるでしょう。
就職率で見ると、文部科学省の「数字で見る専修学校」の平成28年度学校基本統計では、専門学校が81.3%、大学が74.7%と、大学よりも専門学校の方が高くなっています。
専門学校のデメリット
一方で、専門学校にはデメリットもあります。専門学校への進学を考えている人は、きちんと確認しておきましょう。
「なんとなく」での入学は危険
高校までとは違い、専門学校の授業はより専門的な内容となっています。また、授業への出席も厳しく見られます。
「なんとなく就職できそうだから」「なんとなくみんなが良いって言うから」「なんとなく人気だから」で入学してしまうと、入学後に後悔することも少なくありません。「思っていたのと違った」「自分にはその覚悟がなかった」「自分には合わない・自分はやりたくないことだった」と退学してしまうこともあります。
入学を決めてもやめてしまうのでは、時間とお金の無駄になってしまいます。専門学校への入学こそ、しっかりと希望を固めたり、本人の希望や適性を見極めておくべきでしょう。
大学との差が縮まりつつある
以前に比べ、大学でも専門的なプログラムを組んだり、資格取得に力を入れるところが増えてきています。そのため、分野によっては大学と専門学校で教わる内容の差が縮まりつつあります。
大学でも取れるような資格の場合、「大卒」である大学生の方が就職に有利に働く場合もあります。また、「専門卒」と「大卒」では、給料に差が出ることも。そのため、内容によっては「大学に通った方が良かった」というものもあるでしょう。
専門学校への進学を考える際は、大学でも同じような学科やカリキュラムがないか確認しておくと良いでしょう。
そもそも専門学校とは?
いくつもの「あるある」がささやかれる専門学校ですが、専門学校は文部科学省が定める専修学校の中の1つ。専修学校は入学資格により「専門課程・高等課程・一般課程」に分かれています。専門学校は、高校または高等専修学校(3年制以上)卒業以上の人が入学できる専門課程です。
専門学校では「情報処理・農業・看護・調理・メイク・社会福祉・経理・簿記・ファッション・デザイン・漫画」など、さまざまな分野の専門的な知識とスキルを身につけたり、資格を取得することができます。
平成28年度学校基本調査によると、全国に2,817校の専門学校があります。専修学校全体の分野別生徒数は「医療関係 211,760 人、文化・教養関係 148,018 人、 衛生関係 78,464 人、工業関係 83,865 人、商業実務関係 73,284 人、教育・社会福祉関係37,885 人、服飾・家政関係 18,271 人、農業関係5,102 人」の順で生徒数が多くなっています。
このように専門学校で人気なのは、資格が取れる医療関係や衛生関係、就職につながりやすい工業関係や商業実務関係です。大学に比べて就職率の高い専門学校ですから、より就職に結びつく分野を選ぶ人が多くなっています。
参考
学校基本調査 平成28年度結果の概要(初等中等教育機関,専修学校・各種学校)|文部科学省,P15
目的をはっきりさせて進学を決めよう
専門学校のあるあるをご紹介しましたが、進学先を決めるのは難しいものです。専門学校の場合は、大学と違って専門的な内容をしっかり学び、カリキュラムもぎっしりと詰まっていて課題や実習などもあります。
本人がしっかりと目的を持って選ばなければ、挫折してしまうことも少なくありません。納得いくまで子供と話し合い、進路を決めましょう。
また、専門学校はそれぞれに特徴があります。設備やカリキュラムに特徴がある学校もあれば、第一線で活躍する講師がいたり、企業と連携しているところもあります。視野を広げて全国の専門学校の中から、これという進学先を見つけましょう。
参考
専門学校の就職事情と入学して後悔しないための5つのポイント|TECH::NOTE
大学と専門学校、それぞれの特徴・違いとメリットとは|マイナビ学生の窓口