企業選びのコツと注意点
インターンシップに参加する企業を選ぶコツと注意点についても確認しておきましょう。
関心のある業界から探す
自分が関心を持っている業界から探してみましょう。高い意欲を持ってインターンシップに臨むことができます。大学で学んでいる分野に関連する業界を選ぶのもおすすめです。
『マイナビ』、『リクナビ』などの各就活サイトでは、インターンを募集している企業を業界別に検索できます。他にインターンに特化した情報サイト『JEEK』やソーシャルリクルーティングサービスの『Wantedly』の就活・インターンシップ版などを利用する方法もあります。
興味のある企業の情報をチェックしておく
最近では、インターン募集を含む採用活動全般を自社メディアで行っている企業が増えています。特定の企業でのインターンシップを希望する場合には、募集情報を見逃さないためにもその会社のホームページを随時チェックしておくのがおすすめです。
異なる業界を経験するのもあり
異なる業界のインターンシップに参加してみるのもおすすめです。もともと関心が高くなくても、実際に参加してみてその業界の面白さに気づくということもあります。志望する業界以外にも視野を広げることで、自分のやりたいことをより明確にすることができるでしょう。
「ブラック案件」には注意
インターンシップの中には、企業の利益のために学生を安い労働力として利用しようとするいわゆる「ブラック案件」も存在します。インターンシップと銘打ちながらも実際には他の従業員と同じ業務をさせられていたなどといったケースは、ブラック案件とみなしていいでしょう。インターンシップはあくまでも教育的観点を踏まえた就業体験でなければならないからです。
文部科学省は、インターンシップについて以下のような見解を示しています。
インターンシップは、企業等の場における学生に対する教育活動であり、十分な教育効果をあげるためには、企業等における実施体制の整備が必要である。また、実際の教育・訓練の目的・方法を明確化するとともに、大学等と連携しながら効果的なプログラムを開発することが重要である。
(引用元:インターンシップの推進に当たっての基本的考え方|文部科学省)
このように、インターンシップは本来、学生の教育、育成という観点を踏まえることが前提とされています。学生を安い労働力としか考えない企業への応募は避けた方がいいでしょう。ブラック案件を見分けるには、実際にインターンに参加した人に話を聞くのが一番です。そのような人が周りにいない場合は、SNSやインターネットの口コミサイトなどを参考に下調べを十分に行うことをおすすめします。
インターンシップと学業を両立させるコツ
インターンシップに多くの時間を奪われ、学業に支障をきたしてしまっては本末転倒です。学業と上手く両立させるにはどうしたらいいでしょうか。
スケジュール管理をしっかりと
まずはスケジュール管理が大切です。時間割を調整し、授業の合間にインターンを入れるのはなるべく避けましょう。
また、大学の卒業に必要な単位を3、4年生の時期に残し過ぎるとインターンシップとの両立が難しくなります。授業や課題にしっかりと取り組み、単位を落とすさないようにすることはもちろん、先を見据えながらの履修登録を心がけることが重要です。
とはいえ、インターンシップのために無理な履修計画を立ててしまっては、これもまた本末転倒ですから、1、2年次に大量に単位を取るという方法はあまりおすすめできません。
長期休暇を活用する
夏休みなどの長期休暇を活用するのも1つの方法です。HR総研と就活会議が2021年卒学生を対象に行った「就職意識調査」では、インターンシップに参加した時期について、7割超が8月と答えています。多くの企業もこの時期にインターンシップを開催しているので、検討してみてはいかがでしょう。
参考
HR総研×就活会議:2021年卒学生の就職意識調査結果報告【1】|HRpro
短期のインターンシップに参加する
インターンシップは、1週間以内の短期間のものも少なくありません。「就職意識調査」によると、参加したインターンシップの日数で最も多かったのは文系、理系ともに「1日」(文系82%、理系71%)が最多で、次に「2~3日程度」(文系55%、理系45%)が多くなっています。これらの短期インターンシップならスケジュールが組みやすく、学業と両立させやすいでしょう。
ただし、1日で終わるタイプのインターンシップの主な内容は、企業の事業紹介やグループワークなどに限られることがほとんどです。本格的な就業体験を希望する場合には、長期休暇を利用して比較的長期間のインターンシップに応募してみるのがいいでしょう。
参考
HR総研×就活会議:2021年卒学生の就職意識調査結果報告【1】|HRpro
おわりに
インターンシップの目的や企業を探す際の注意点について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。インターンシップは必ず参加しなければならないものではありませんが、業界や企業についての理解を深め、自分の適性を知る貴重な機会となることは確かです。企業を選ぶ際には、学業との両立を念頭に、十分な下調べを行うことをおすすめします。
参考
大学休学してまでインターン。中にはブラック案件も——平日3日以上フルタイム、「授業中も内職で仕事」|BUSINESS INSIDER
学生を騙す「ブラックインターンシップ」の罠 実態と対処法|Yahooニュース個人(今野晴貴)
インターンシップと授業、アルバイトの両立は可能か?|インターンシップガイド
インターンシップの目的とは?企業の狙いと学生側のメリットを知ろう|digmee