企業の指定する履歴書に家族構成欄が設けられていることが稀にあります。本来、そのような情報を採用選考で尋ねることは不適切とされているので、基本的に書く義務はありません。とはいえ、個人の判断で記載することもあるでしょう。今回は、履歴書の家族構成欄の書き方や注意点、書きたくない場合の対処法についてご説明します。
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もくじ
履歴書の家族構成欄の基本的な書き方
就職差別につながる恐れがあるため、企業が採用選考時に配慮すべき点として、応募者の家族構成の把握が挙げられています。応募者ご自身の判断で家族構成を知らせて良いと判断する場合であっても、不必要な情報を尋ねられているということは念頭に置いておきましょう。
社会人になると、同居している家族についての記載を求められる機会が出てきます。家族構成の書き方や続柄の知識などはそれらの書類を書く際にも役立ちますので、ご参考にしてください。
本人は含めない
家族構成を書く際に多くの人が迷うのが、自分を含めるかどうかです。応募者の家族に本人が含まれることは自明ですから、あえて書く必要はありません。自分以外の同居している家族だけを記載しましょう。
同居の家族の続柄を書く
同居している家族を記載する際には、応募者本人との関係性を示すために続柄を記入します。書類には、応募者本人を起点にした場合の家族との関係性を書くことになります。なお、続柄の正しい読み方は「つづきがら」です。「ぞくがら」と読む人が多く、辞書によっては俗な言い方であるとの但書とともに「ぞくがら」と記載しているものもあります。
以下、続柄の書き方の例です。
氏名 | 続柄 |
田中太郎 | 父 |
田中花子 | 母 |
田中良介 | 弟 |
田中茂 | 祖父 |
上記のように「続柄」という項目が設けられている場合は、そこに記載しましょう。そうでない場合は、名前の後ろにカッコ付きで(母)(妹)などと書くと良いでしょう。
続柄の書き方が分からない場合には、下記の一覧を参考にしてください。新社会人の方であれば、これまでに続柄を書く場面がなかったという方もいるでしょう。伯父と叔父、伯母と叔母などの違いは混乱しやすいので、この機会に確認しておきましょう。
本人との関係 | 続柄 |
両親 | 父・母 |
配偶者 | 夫・妻 |
配偶者の両親 | 義父・義母 |
きょうだい | 兄・姉・弟・妹 |
子供 | 子 |
祖父母 | 祖父・祖母 |
両親の兄 | 伯父 |
両親の弟 | 叔父 |
両親の姉 | 伯母 |
両親の妹 | 叔母 |
きょうだいの子供(男の子) | 甥 |
きょうだいの子供(女の子) | 姪 |
姉・兄の配偶者 | 義兄・義姉 |
妹・弟の配偶者 | 義弟・義妹 |
友人・知人 | 友人 |
続柄の書き方は、提出する書類などによって変わります。
子供がいる場合
小さな子供がいる場合は、子供の名前とともに年齢を記載しても構いません。ただし、企業から特に求められておらず、なおかつ採用後の勤務形態や配属先に配慮が欲しいということでないならば、書かなくて良いでしょう。
要介護者がいる場合
同居している家族の中に要介護者がいる場合、その旨を伝えておくことにメリットを感じるならば家族構成欄に記載しても良いでしょう。採用後の勤務形態や配属される部署に配慮が欲しい場合には、面接時に知らせる方法もあります。
前述のとおり、家族構成を伝えることは義務ではないので、同居している家族の中に要介護者がいるかどうかについても記載は不要です。企業としては、介護を理由に社員がたびたび休むかもしれない可能性を事前に知っておきたいと考えるかもしれませんが、それはあくまでも企業の都合だということを理解しておきましょう。
職業欄がある場合
家族の職業をあえて書かせることはまずありませんが、もしそのような項目があった場合には、「会社員」「自営業」「主婦(主夫)」などと書くだけで十分です。具体的な勤務先などを書く必要はありません。
1人暮らしの場合
1人暮らしの場合には、家族構成をどう書けば良いのでしょうか。まず、住民票の世帯主が本人になっていれば、家族の記載は不要です。
1人暮らしを始める際に住民票を移していなければ、以前に住んでいた実家の家族を記載します。