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第二新卒とは、学校を卒業してから新卒で入社し、そのあと数年で退職した人を指すのが一般的で、多くは3年以内と考えられています。今回の記事では、第二新卒の労働市場での価値や強み・弱み、第二新卒として転職活動するときの3つのコツをご紹介します。
もくじ
第二新卒とは?
第二新卒は、新卒のように定義がはっきりしているわけではありません。一般的には、高校や専門学校、大学を卒業したあとに就職(新卒入社)し、数年で離職した人を指すことが多いです。
第二新卒がいつまでかの線引きは企業によって異なりますが、1つの目安として、新卒で入社してから3年までと考えるといいでしょう。4年制の大学を卒業しているのであれば、25歳くらいまでが年齢の目安です。ただし、企業によっては、20代であれば第二新卒として捉える場合もあります。また、既卒(学校を卒業後、正社員として就職していない人)でも、第二新卒と同じように採用する場合もあります。
第二新卒の市場価値
第二新卒は、企業にとってどのような価値があるのでしょうか? ここでは、第二新卒を採用する企業側の視点で、第二新卒の価値をご紹介していきます。
第二新卒を採用している企業
マイナビが、2015年の1年間に中途採用活動実績のある企業を対象に調査した結果、60%以上の企業が、今後も第二新卒の採用に積極的であることが分かりました。
(参照元:第二新卒とは?|マイナビジョブ20’s)
この背景には、新卒者の離職率の高さが関係しています。厚生労働省の資料によると、大卒者で3年以内に離職する確率は、30%を超えています。つまり、3人に1人が3年以内に辞めることとなり、そのために人材不足が起きます。
下記は、厚生労働省による学歴別の離職率です。大卒で3年目までの離職率が約32%、短大卒などが約41%、高卒が約39%、中卒が約62~67%となっています。
【大学】
年度 | 3年目までの離職率 | 1年目 | 2年目 | 3年目 |
平成30年3月 | – | 11.6% | – | – |
平成29年3月 | – | 11.6% | 11.3% | – |
平成28年3月 | 32.0% | 11.4% | 10.6% | 10.0% |
平成27年3月 | 31.8% | 11.9% | 10.4% | 9.5% |
平成26年3月 | 32.2% | 12.3% | 10.6% | 9.4% |
平成25年3月 | 31.9% | 12.8% | 10.0% | 9.1% |
【短大など】
年度 | 3年目までの離職率 | 1年目 | 2年目 | 3年目 |
平成30年3月 | – | 17.8% | – | – |
平成29年3月 | – | 17.7% | 13.2% | – |
平成28年3月 | 42.0% | 17.5% | 12.4% | 12.0% |
平成27年3月 | 41.5% | 18.1% | 12.2% | 11.2% |
平成26年3月 | 41.3% | 18.3% | 12.0% | 11.0% |
平成25年3月 | 41.7% | 18.9% | 12.0% | 10.9% |
【高校】
年度 | 3年目までの離職率 | 1年目 | 2年目 | 3年目 |
平成30年3月 | – | 16.8% | – | – |
平成29年3月 | – | 17.2% | 12.3% | – |
平成28年3月 | 39.2% | 17.4% | 11.7% | 10.1% |
平成27年3月 | 39.3% | 18.2% | 11.6% | 9.6% |
平成26年3月 | 40.8% | 19.5% | 12.0% | 9.3% |
平成25年3月 | 40.9% | 20.1% | 11.8% | 9.1% |
【中学】
年度 | 3年目までの離職率 | 1年目 | 2年目 | 3年目 |
平成30年3月 | – | 34.9% | – | – |
平成29年3月 | – | 36.6% | 14.3% | – |
平成28年3月 | 62.4% | 41.1% | 13.6% | 7.7% |
平成27年3月 | 64.1% | 42.6% | 13.0% | 8.5% |
平成26年3月 | 67.7% | 45.4% | 14.4% | 7.9% |
平成25年3月 | 63.7% | 42.0% | 14.3% | 7.4% |
(新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況|厚生労働省より筆者作成)
このように、3年以内の離職率が高いことから、企業は第二新卒の採用に積極的なことが多いようです。
第二新卒を採用する企業の期待
企業は、第二新卒を採用する際に、第二新卒者にいくつかのことを期待しています。ここでは、企業が第二新卒者に対して持つ3つの期待をご紹介します。
1つ目は、企業文化を理解していく柔軟性を持っていることです。1つの企業や業界で10年も勤務すると、その企業や業界のことに通じ、仕事のやり方がある程度固まってきます。メリットもありますが、新しいことを始めるには柔軟性に欠けてしまうというデメリットもあります。その点、第二新卒者は、まだ専門的な知識や経験は少ないですが、柔軟性が高いことが期待できます。新しい企業や業界でもなじみやすいだろうと企業は考えるでしょう。
2つ目は、一定レベルのビジネススキルを習得していることです。新卒者を採用したあと、多くの企業では研修が行われます。研修では、挨拶やお辞儀の仕方、ビジネスメールの書き方、会社訪問時のマナー、電話対応など、業務内容以前の基本的なビジネススキルの勉強をします。しかし、第二新卒者であれば、すでに新卒採用されたときにビジネススキルは身についているはずなので、研修コストが新卒採用ほどかからないというメリットがあります。
3つ目は、ミスマッチが起きづらいということです。転職理由がキャリアアップであっても、前職とのミスマッチであっても、新卒のときに比べると、一度「働くこと」を経験している分、仕事へのミスマッチが起こりづらくなります。ミスマッチが起こりづらいことで、仕事をスムーズに進められるというメリットが生まれます。