大学入学共通テストの出題科目の内容とは?対策なども一緒に紹介 - cocoiro career (ココイロ・キャリア)

従来の大学入試センター試験に代わり、2021年から『大学入学共通テスト』がスタートします。記述式問題や英語民間試験の導入が見送りとなったこともあり、2021年以降の大学受験生とその親御さんにとっては、大学入学共通テストの出題内容が非常に気になるところでしょう。

こちらの記事では、大学入学共通テストにまつわる情報をメインに紹介します。

大学入試で問われている力とは?

既に実施された大学入試共通テストのプレテストでは、当初導入予定だった国語と数学に記述式問題が入り、資料を読み解き、自分の考えを述べる内容が出題されました。実際に、学校でも思考力・判断力・表現力を重視する授業へとシフトしています。

大学入学共通テストを含め、これからの大学入試は、社会で役に立つ思考力・判断力・表現力を築き上げることが大切です。そして、これまでの用語や知識を詰め込み重視の流れから、これまでの得た知識をどのようにして活かすかが重要視されるようになります。

参考・記述式ありの大学入学共通テストの各科目出題内容

記述形式が導入される予定だった大学入学共通テストの各科目は、2019年12月2日時点では以下の内容で出題される予定でした。

参考までに、2019年12月の見送り発表前に予定されていた大学入学共通テストの試験時間・解答方法・点数について一緒に紹介します。

国語

国語に関しては、授業の「国語総合」における範囲から出題。近代以降の文章・古文・漢文の3つの分野で構成されています。

  • 試験時間:100分
  • 解答方法:マーク式および記述式(※記述式は、近代以降の文章)
  • 点数:マーク式200点

地理歴史/公民

地理歴史は、「世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」の6科目と、公民は、「現代社会」「倫理」「政治・経済」「倫理、政治・経済」の4科目のうち、1科目ないしは2科目を出願時に選択します。

ただし、2科目選択の場合、「日本史A」と「日本史B」といった同一名称を含む科目の選択は不可。「倫理、政治・経済」に関しては、「倫理」と「政治・経済」を総合した出題範囲となります。

  • 試験時間:1科目60分
  • 解答方法:マーク式
  • 点数:100点

数学1/数学2

数学は、数学1と数学2の2つの分野に分かれます。

数学1

数学1の分野に関しては、「数学I」または「数学I・数学A」から、1科目を選択。「数学I・数学A」の選択範囲は、数学Iと数学Aを総合したものとします。

「数学A」の「場合の数と確率」「整数の性質」「図形の性質」の3項目については、2項目以上を学習した受験生に対応します。

  • 試験時間:1科目70分
  • 解答方法:マーク式および記述式(記述式は、数学Iの内容に関わる内容のみ)
  • 点数:100点

数学2

数学2の分野では、「数学II」「数学II・数学B」「簿記・会計」「情報関係基礎」の4科目から1科目を選択します。

「数学B」に関しては、「数列」「ベクトル」「確率分布と統計的な推測」3項目の出題では、2項目以上を学習した受験生に対応。加えて、「簿記・会計」は、「簿記」と「財務会計I」を総合した出題範囲としており、「財務会計I」においては、「株式会社の会計の基礎的事項」と「財務会計の基礎」を出題の範囲としています。

「情報関係基礎」は、専門教育を主とする農業・工業・商業・水産・家庭・看護・情報・福祉の8教科に設定された「情報」に関する基礎的科目から出題します。

  • 試験時間:1科目60分
  • 解答方法:マーク式
  • 点数:100点

理科1/理科2

理科は、「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の4科目の理科1と、「物理」「化学」「生物」「地学」の4科目の理科2として括られています。合計8科目で構成。科目の選択は、理科1から2科目・理科2から1科目・理科1から2科目+理科2から1科目・理科2から2科目の4つ。志望校の受験科目に則って科目を選択する形となります。

  • 試験時間:理科1/2科目60分、理科2/1科目60分
  • 解答方法:マーク式
  • 点数:理科1と理科2ともに100点

外国語

外国語は、英語がメインとなっていますが、英語圏以外のバックグランドを持つ受験生のためにも「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」も選択可能です。

英語は、「コミュニケーション英語I」「コミュニケーション英語II」「英語表現I」の3つの科目が出題範囲となっており、リーディングとリスニングを出題します。リスニングに関しては、問題音声が流れる回数は、1回のものと2回のものがあるので、事前に情報をチェックしておきましょう。

また、英語以外の外国語を選択する場合は、問題冊子の配付を希望できるので、出願時に申請をします。

  • 試験時間:英語リーディング/80分、英語リスニング/60分(うち回答時間30分)
  • ドイツ語・フランス語・中国語・韓国語/80分
  • 解答方法:マーク式
  • 点数:100点