メールと便箋それぞれのメリット
お礼状は、メールを送る方法と便箋(せん)に書いて郵送する方法があります。使い分けるときは、採用担当者がどのような人物であるか、メールと便箋のそれぞれのメリットを理解することが大事です。
形式 | メリット |
メール | 早く伝えることができる
お互いに閲覧・保存がしやすい |
便箋 | ていねいさを伝えられる
マナーがあるとアピールできる |
これらのメリットを踏まえると、スピードを重視し、効率化のためのツールを多く取り入れるような会社、採用担当者であればメールの方が喜ばれるかもしれません。逆に、普段からあまりメールのやりとりをしていない採用担当者であれば、便箋の方が感謝の気持ちが伝わりやすいかもしれません。
一般的には、便箋の方がメールよりも手間がかかるため、感謝の気持ちがより伝わりやすいでしょう。インターンシップ中の社員の話や社風から、総合的に判断することをおすすめします。
お礼状の形式~メール~
メールでお礼状を送る際の3つの注意点をご紹介します。
件名は「お礼状」と分かる内容にする
企業で働く多くのビジネスパーソンは、1日に数十から百以上のメールに目を通しています。つまり、件名でメールの内容が分からないと非常に手間なのです。相手に負担をかけないために、件名で「お礼状」ということが分かるようにしましょう。
- 【インターンシップのお礼】〇〇大学・〇〇(氏名)
- サマーインターンシップのお礼・〇〇(氏名)
- 【貴重な体験ありがとうございました】〇〇大学・〇〇(氏名)
- 【先日のお礼】〇〇大学・〇〇(氏名)
できるだけ、「インターンシップ」「お礼」「名前」の3つの要素を入れるようにしましょう。また、大学を通してインターンシップした場合は「大学名」を入れると分かりやすいです。
担当者名やメールアドレスの間違いに注意する
メールは、気軽に送れる分、間違いに気づきにくいという落とし穴があります。例えば、メールアドレスを間違えて送ってしまったら、個人情報の流失につながりますし、慎重さに欠ける人間であると思われてしまいます。
また、変換による誤字脱字や、担当者名の間違いも考えられます。メールを送る前には、何度も確認してから送信することをおすすめします。万全を期すのであれば、一度印刷して、目を通してから送信しましょう。
送信する時間帯に気をつける
メールは早朝でも深夜でも送ることができます。一般的には、会社が営業している時間帯に送るのが望ましいでしょう。会社のメールが携帯電話に転送されるようになっている場合もあるので、深夜や早朝などは避けるのがマナーです。
お礼状の形式~便箋~
続けて、便箋でお礼状を送る際の書き方をご紹介します。
用意するもの
お礼状を作成するときには、以下のものを準備します。
- 白無地・縦書きの便箋
- 黒のボールペン
- 白無地の封筒
便箋と封筒は、白の無地が一般的です。また、便箋は縦書きの方がフォーマルさを強調できるので、縦書きがいいでしょう。
文章の構成
手書きのお礼状は、大きく4つの要素から構成されています。ここでは、それぞれの構成要素と、例文をご紹介していきます。
前文
前文は、「頭語」と「時候のあいさつ」「名乗り」の3つのパートに分かれます。頭語は、一般的に「拝啓」とします。時候のあいさつは、季節によって使い分けますが、「時下」としておけばどの季節でも使うことができます。
(頭語)
拝啓
(時候の挨拶)
時下、貴社ますますご清栄のことと心からお慶び申し上げます。
(名乗り)
〇〇月〇〇日から〇〇月〇〇日まで、××(場所)でのインターンシップでお世話になりました、△△大学・□□学部の(氏名)と申します。
主文
主文は、本文となる部分で、「感謝の気持ち」「学んだこと」「会社の雰囲気や社員の話」を入れるようにします。
(主文)
この度は、1ヶ月間にわたる貴社のインターンシップに参加させていただき、誠にありがとうございました。学生生活では経験できない貴重な体験をさせていただき、学びの多い毎日を過ごさせていただきました。
至らぬ点ばかりでご迷惑をおかけいたしましたが、社員のみなさまが温かく指導をしてくださり、無事にインターンシップを終えることができました。
特に印象に残っているのが、社員のみなさまが、品質管理に非常に高い意識を持ち、一切の妥協も許さない姿勢です。商品開発部の〇〇様から、一つの商品を作り上げるまでに、試作品を1,000以上作成するというお話をうかがって、貴社の商品へのこだわりを強く感じました。
今回のインターンシップを通して、貴社への関心が一段と高くなりました。ぜひ、貴社の一員として働かせていただけたらと願っております。
末文
末文は、「結びのあいさつ」「結語」の2つのパートに分かれています。結びのあいさつは、内容をまとめ、相手を思いやる言葉を記載します。結語は、頭語と対応させます。頭語が「拝啓」であれば、結語は「敬具」で結びます。
(結びのあいさつ)
インターンシップの機会をいただきましたお礼を申し上げたく、取り急ぎお便りを差し上げました。
末筆ながら、貴社のますますのご繁栄をお祈り申し上げます。
(結語)
敬具
後付
後付は、「日付」「署名」「担当者の名前」の3つのパートになります。
(日付)
令和〇年〇月〇日
(署名)
〇〇大学〇〇学部〇〇学科三年
ココイロ 太郎
(担当者の名前)
株式会社〇〇 人事部
課長 〇〇様
封筒の書き方
封筒は表面に宛先、裏面に差出人を記載します。表面には、左から「住所」「会社名」「部署名」「役職名」「担当者名(フルネーム)」を記載します。担当者名が一番大きく、封筒の中央に位置するようにしましょう。
裏面には、中央線のすぐ右側に住所を記載し、中央線のすぐ左側に氏名を書きます。また、封筒の左端に投函した日付を書くようにしましょう。
便箋を封筒に入れて、封をしたら、「〆」を書き、途中で開封されることのないようにしましょう。
まとめ
インターンシップのお礼状は、感謝の気持ちを伝える一つの方法です。採用担当者の視点になると、どのようなお礼状が受け取ってうれしいか、受け取って今後の業務に活かせるかが見えてきます。インターンシップの機会を与えてくれた企業や担当者に、感謝の気持ちをきちんと伝えながら、ビジネスパーソンとしてのマナーを一つ身につけ、インターンシップをより充実させたものにしていきましょう。
参考
インターンシップに関する調査 インターンシップに関する調査 |キャリタス就活2020
インターンシップに参加したら書いた方がいい? お礼状のマナーと書き方|リクナビ就活準備ガイド
【保存版】インターンシップ後のお礼状の書き方を徹底解説!送るメリットからメール・便箋の文面まで【例文付き】|PASONA
インターンシップでお礼状は必要!書く際のポイントを例文とともにご紹介|キャリチャン
インターンシップお礼状の書き方&例文紹介!好印象を与えるマナー|センケン