こんなときどう書く?頻出項目の書き方
大学新卒者の就職活動は、複数社を並行して受ける短期決戦になる傾向にあります。第一〜第三志望くらいまでは熱意を持ってエントリーシートに取り組める人も、片手の数を超える枚数を書いていると、だんだん「何を書いたらいいのか分からない」という状態になってきます。そんな「特に書くことがない」とき、頻出項目には何を書くと良いのでしょうか。
「志望動機」の書き方
多くのエントリーシートで、志望動機が尋ねられます。企業によって表現を変えなければならないことが多いので、毎回悩む人も少なくないでしょう。
給与面や転勤のあるなし、福利厚生などの待遇を重視して企業を選んでいる人も多いですが、「待遇が良いから志望しました」とは書けません。志望動機は自分のものでありつつ、企業の求める人材とマッチしているかどうかを測るための材料でもあります。
「書くことがないな」と悩むときは、企業の採用情報をもう一度見てみましょう。事業・商材・職務内容から、入社したらどのような業務があるのかがある程度分かります。その中から1つ興味のあるものを選び、どうして興味があるのか説明しましょう。
そうすることで、実際に入社した後のイメージができますし、関心を持ってしっかり企業研究してきたことをアピールすることもできます。その際、企業のウェブサイトだけでなく、SNSなどの口コミやニュースなども検索してみると、さまざまな角度から企業について知ることができるでしょう。
「学生時代について」の書き方
学生時代についての質問も頻出しています。サークルの代表であったり、海外ボランティアの経験であったり、立派な実績が必要そうな気がしてしまうかもしれませんが、学生の本分は学業です。
学業以外にどうしてもアピールしたい経験がある人は別として、「特に書くことがないな」と思う人は、自分が学んだことについて説明することをおすすめします。どうしてその専門を選んだのか? 専門の中でもどのようなことに興味があるのか? などは、志望者の人となりを知るのにとても良い材料になります。勉強に対する姿勢から仕事に対する姿勢を推測する人事担当者もいるでしょう。
本人にとっても、就職活動の時点で大学の勉強について振り返っておくことにはメリットがあります。新卒者の場合、就職活動終了後、本格的に卒業論文・卒業研究に取り組むというスケジュールが一般的です。就職活動の時点で大学で学んだことをまとめてみることで、これからどのような卒論・卒研をしたいのかを考えることができ、一石二鳥となります。
「自己PR」の書き方
「自己PRでは、つかみを大切にしましょう」という話を聞いたことがあるかもしれません。実際に例文を読んでみると、「私は糊のような人間です」といった、少々奇をてらったような書き出しの自己PRに出会うことがあります。
もちろん、このような特徴的な文章が悪いわけではありません。しかし、このような自己PRを読んだ担当者は、「この人は一風変わったユーモアの持ち主なのかな」ということを期待する可能性があります。書類選考後の面接のときにも、ユーモアや機転の利いた発言などを期待されるかもしれません。
「おもしろいことを言って面接担当者を笑わせてやろう!」と意気込んでいる人には良い戦略ですが、そうでない人はあまり文章の技巧に走らず自己PR文を書いた方が良いかもしれません。
しかし、キャッチーなことを書かず、かつ印象に残る自己PR文を書くのは難しいと思うかもしれません。そのようなときも、企業の採用情報をもう一度読んでみましょう。特に「求める人物像」が文章として提示されているときは、良い参考になります。
企業が求める人物像と一致するものは何か。一致しない部分はどうやって改善していけるか。そのようなことを考えてまとめれば、採用する側の目線に立った自己PR文を書くことができるでしょう。
エントリーシートの仕上げのときに気をつけたいことは?
エントリーシートに書くことがだいたいまとまったら、最後に清書して提出します。仕上げとして、以下のことに留意しておきましょう。
ウェブエントリーの場合
ウェブエントリーは、さまざまな方式があります。入力フォームに記入するシステムの場合は、長文であっても改行なしに送信されることがあります。手書きと違い、体裁を整えることが難しいので、文章としての読みやすさにより注意しましょう。具体的には、可能な限り一文を短くすること、結論と理由は離さずに続けて書くことなどを心がけましょう。
手書きの場合
手書きの場合に気をつけたいのは、文章の読みやすさです。字をきれいに書く自信がない人は少なくありませんが、上手でなくても読みやすい字を書くことを心がけましょう。また、前述したように字を詰めすぎない、小さすぎず大きすぎない字を書くことなども読みやすさにつながりますので、注意して書きましょう。
まとめ
エントリーシートは、どの企業も似ているようで少しずつ異なるため、何社分も書くことに負担を覚える人は少なくありません。「書くことがなくなってきたな」と思ったら、まずは企業の採用情報を再読して、どのような人材が求められているのかを再確認してみてください。ていねいにまとめて、企業から好印象を持ってもらえるようなエントリーシートを作りましょう。
参考
「論理的に考える」ってどういうこと?ロジカルシンキングの基本を学ぶ<DAY2> | GLOBIS 知見録
【ES見本あり】通る!!エントリーシートの良い例と悪い例を公開 |Point of Job hunting Success!
エントリーシートの正しい書き方『人事の見方』編|OpenES
プロが教えるエントリーシート書き方のコツ | リクナビ就活準備ガイド
エントリーシート書き方まるわかり – 就活準備 | マイナビ2021
【ES例文50選】エントリーシートの書き方3ステップとは?就活対策 | unistyle