履歴書の本人希望欄の役割は?書いていいこととNGなことの例文! - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

本人希望欄に書いていいことのサンプル

本人希望欄を書くときのポイントは、3つあります。

1つ目は、簡潔な文章、あるいは箇条書きで書くことです。志望動機や自己PRは、会社への熱意や自分のストーリーを文章で展開し、採用担当者に好印象を残すことが目的です。一方で、本人希望欄は、採用担当者にビジネススキルをアピールする所ではなく、会社とのミスマッチがないかをチェックする項目です。

旅行に行くときの持ち物チェックリストをイメージしてもらえれば分かりやすいですが、持ち物チェックリストが文章でできていたら非常に読みづらいですし、チェック漏れが起きてしまう可能性があります。そのため、本人希望欄は簡潔な文章か、箇条書きがおすすめです。

2つ目は、書きたいことがどんなに多くても、本人希望欄の8割以内に収めることです。履歴書にもよりますが、本人希望欄はフリースペースとして自己PR欄や志望動機欄と同じくらいのスペースがとられています。

自己PR欄や志望動機欄は、8割以上埋めることで仕事への意欲や企業研究の深さを示すことができますが、本人希望欄は逆に少ない方が、本人が会社との相性を理解して臨んでいるという印象を与えます。理想は「貴社の規定に従います」の一文ですが、多くても3つまでの希望にすることをおすすめします。

3つ目は、具体的な理由を伝えることです。家庭の事情などで勤務時間や勤務地が限定されてしまう場合があるのは仕方ありませんが、「家庭の事情により残業はできません」では、どのような事情があるのか相手に伝わりません。簡潔にして構わないので、「同居している父の介護があるため」「子供の保育園のお迎えがあるため」というように、採用担当者に分かるように事情を書きましょう。

これら3つのポイントをおさえ、本人希望欄に書いていいことを例文にしてご紹介します。ご自身の事情や希望に合わせて、ご活用ください。

連絡が取れる時間帯のお知らせ

在職中や大学で授業を受けている場合は、電話に出られなかったり、電話がつながりづらかったりする時間帯があります。採用担当者から電話が来る可能性がある場合は、本人希望欄に電話がつながらない時間帯、もしくは電話がつながりやすい時間帯を書いておくと親切です。

ポイントは、あまり細かい時間を指定しないことです。採用担当者からすると、あまりに細かい内容は把握しきれません。曜日ごとに細かく指定するのではなく、ある程度大まかに書いてしまうことをおすすめします。

本人希望記入欄(特に給料・職種・勤務時間・その他についての希望などがあれば記入)
在職中のため、月曜日から金曜日の9~18時まではお電話に出ることができません。
在職中のため、下記の時間帯はお電話に出ることができません。

通話不能時間帯:月曜日から金曜日の9~18時まで

本人希望記入欄(特に給料・職種・勤務時間・その他についての希望などがあれば記入)
大学の授業の関係上、火曜日から金曜日の11~13時にお電話頂ければ幸いです。
大学の授業の関係上、下記の時間帯にお電話頂ければ幸いです。

通話可能時間帯:火曜日から金曜日の11~13時まで

勤務開始可能日のお知らせ

在職中の方は、電話がつながる時間帯とともに、勤務開始可能日を伝えると良いでしょう。具体的に勤務開始可能な日付を伝えると、採用担当者の方でも見通しを立てやすくなります。

本人希望記入欄(特に給料・職種・勤務時間・その他についての希望などがあれば記入)
入社可能日:2020年2月3日より勤務可能です。
現職の引継ぎの関係上、2020年2月3日以降に勤務可能となります。

現職の退職日が明確に決まっていない場合は、大まかな予定を伝えておいて、正式に決まったら連絡する旨を記載しておきましょう。

本人希望記入欄(特に給料・職種・勤務時間・その他についての希望などがあれば記入)
入社可能日:2020年2月末より勤務可能です。(詳しい日付が分かりましたらご連絡いたします。)
現職の引継ぎの関係上、2020年2月末以降に勤務可能となる予定です。詳しい日付が分かりましたら、ご連絡させて頂きます。

勤務時間の希望

勤務時間の希望は、絶対条件であることだけを書くようにします。ここでは、子育てや介護による勤務時間の希望の例をご紹介します。ポイントは、なるべく具体的に理由を記載することです。「家庭との両立のため」や「家族の都合で」という抽象的なものだと、採用担当者に事情が伝わりません。

本人希望記入欄(特に給料・職種・勤務時間・その他についての希望などがあれば記入)
勤務時間:子供の保育園への送迎があるため、10~17時までの勤務を希望致します。
本人希望記入欄(特に給料・職種・勤務時間・その他についての希望などがあれば記入)
勤務時間:母の介護があるため、18時以降の勤務が難しいです。

勤務地の希望

勤務地の希望も、原則的には勤務時間の希望と同じです。なるべく具体的に理由を記載することがポイントとなります。また、履歴書の段階で地域を絞りすぎるとマイナス印象を持たれやすいので気をつけましょう。具体的な勤務地の希望は面接ですり合わせることを前提として、「首都圏内」や「関西圏」「〇〇県内」程度に留めておくことをおすすめします。

本人希望記入欄(特に給料・職種・勤務時間・その他についての希望などがあれば記入)
勤務地:同居している両親の介護があるため、首都圏内を希望致します。

職種の希望

会社側が複数の職種を同時期に募集している場合は、職種の希望を書くようにします。職種の希望がないと、募集内容をよく読んでいないと思われたり、会社のことを調べていないと思われてしまうリスクがあります。ポイントはシンプルに書くことと、職種名を応募する会社の表記に合わせることです。

本人希望記入欄(特に給料・職種・勤務時間・その他についての希望などがあれば記入)
職種:システムエンジニアを希望致します。

給与の希望

応募先の会社の社風によって判断する必要がありますが、前職よりも収入を下げたくない場合は給与の希望を書くことがあります。この給与では働くことができないとはっきり言えるのであれば、履歴書の段階で伝えておくことがていねいだとも考えられます。

本人希望記入欄(特に給料・職種・勤務時間・その他についての希望などがあれば記入)
給与:前職では、年収600万円頂いておりましたため、それを考慮して頂いた金額を希望致します。