「趣味・特技」欄に書くことがないときの対処法
前半で解説したとおり、「特になし。」と記入することは、マイナス評価につながる可能性があります。ただ、なかなか「趣味・特技」が思い浮かばないという人も多いのではないでしょうか? そんなときの対処法を、2つご紹介します。
「趣味・特技」欄がない履歴書を選ぶ
最も簡単な方法は、「趣味・特技」欄がない履歴書、あるいは「趣味・特技」が「志望動機」と一緒になっている履歴書を選ぶことです。
JIS(日本工業規格)の履歴書は、「志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイントなど」というふうに、欄が一括りになっています。そのため、志望動機を強調したり、好きな学科を強調することで、趣味・特技を無理に書く必要がなくなります。
また、履歴書はエントリーシートとは異なり、会社から特に指定がないことも多いです。その場合は「趣味・特技」欄がない履歴書を選んだり、ワードやエクセルで自作しても良いでしょう。
自己分析の一環として探してみる
履歴書を書くことは、自己分析の一環になります。なので、どうしても時間がないという場合を除いては、趣味や特技を言語化できるようにする機会と考えた方が将来のためになります。趣味や特技を探すときは、3つのポイントをもとにして書き出してみることをおすすめします。
1つ目は、それに時間をかけることができるかどうかです。いつまでやっても飽きないことや、やっているときに楽しいことが当てはまります。
2つ目は、自分が経験してきたことです。例えば部活動でやってきたことや、今も定期的に行っていることなどは趣味や特技になります。自分の周りではやっている人が多くて違いを出しづらいと感じても、人事担当者にとってはそうではないかもしれません。
3つ目は、人に質問されたときに説明できることです。ただ知っていることと説明できることは、知識量にかなりの隔たりがあります。例えば絵が好きな人なら、絵のタイトルや、誰がいつ書いたかだけではなく、どのような特徴があり、作者にとってどんな意味がある作品で、ほかの画家にどのような影響を与えたかなど説明できると良いでしょう。このように、一問一答ではなく、関連情報も説明することができれば、それは十分趣味や特技と言えます。
それでも当てはまるものがない場合は、今後のことも考えて、何か興味・関心が持てることにチャレンジしてみることをおすすめします。考えても趣味や特技と言えるものがないのであれば、積極的に作ってしまうというのも一つの方法です。長い目で自分の人生を考え、一歩を踏み出してみませんか?
「趣味・特技」欄の書き方
具体的に、どのように趣味・特技を書いたらいいのかをご紹介します。ポイントは、シンプルに書くことです。必要最低限のことを書いて、担当者が「質問したい」と思えるようにしましょう。すべて書いてしまうと読むのに時間がかかりますし、担当者が質問する隙がなくなってしまいます。
箇条書き
最もシンプルな方法は、箇条書きにすることです。余計な文章がないため、趣味・特技がなんなのか一目で分かります。
- バスケットボール(ミニバスから始めて、今でも高校時代のメンバーを中心に社会人リーグに参加しています。)
- ブログ運営(開始1年で月間100万PVを達成)
- 坐禅(毎週末に、お寺で坐禅の講習を2時間受けています)
箇条書きなので、文字数は少なくて問題ありません。スッキリと見えることが大切です。文字数は最大でも50~60文字程度、1行で収まるのが好ましいです。
簡潔な文章で書く
簡潔な文章で書く例もご紹介します。箇条書きに「です/ます」を付け加える程度です。
- 趣味は、バスケットボールです。ミニバスから始めて、今でも高校時代のメンバーを中心に社会人リーグに参加しています。
- 趣味は、ブログ運営です。開始1年で月間100万PVを達成した実績があります。
- 趣味は、坐禅です。毎週末に、お寺で坐禅の講習を2時間受けています。
箇条書きよりは文字数が多くなりますが、文章にした場合でも60字を1つの目安にするといいでしょう。
書かない方がいい内容
最後は、書かない方がいい内容をご紹介します。履歴書は、担当者に興味を持ってもらうのが目的です。「趣味・特技」も大切な項目ですが、学歴や職歴、志望動機、自己PRほど重要度が高いものではありません。なので、マイナス評価になりかねないものであれば、あえて書く必要はありません。
まず、うそをつくのは絶対にやめましょう。英会話が趣味であると書いて実際には英会話をしていなかったり、プログラミングができると書いてプログラミング言語の知識がなかったり……。履歴書の段階では通過できても、面接で落とされる可能性が高いです。面接担当者は、人を見抜くプロです。うそは必ずどこかでばれるので、自信を持って書けないことは書かないようにしましょう。
次に、ギャンブル・賭け事を連想させる内容は書かない方がいいでしょう。例えば、競馬やパチンコ、競艇などが挙げられます。会社の仕事内容に関連していない場合を除いては避けるべきです。
最後は、危険なことや宗教・政治に関する内容です。危険なことの例では、お酒の一気飲みなどが挙げられます。事故が起きているようなことは特技として書くべきではありません。また、宗教・政治に関することは非常にナイーブな問題です。人間関係ができていない人にいきなり伝えるべき内容ではないので、避けた方がいいでしょう。
まとめ
履歴書の「趣味・特技」欄は、自己アピールにもつながります。だからこそ、しっかりと自己分析を行い、相手に好印象を与えられる内容を書くことをおすすめします。
ポイントは「人柄」をアピールすること、「仕事に役立つスキル」をアピールすること、「インパクト」で担当者の印象に残ることです。面接のときに、どんなことを質問してほしいかまで想定して書くことで、面接そのものが楽しみになるでしょう。この記事を参考にして、採用担当者に好印象を与えられる「趣味・特技」を考えてみてください!
参考
履歴書の「趣味・特技」が思いつかない時の対処法|例文と書き方の解説|マイナビ
履歴書の趣味や特技は何を書けばいい?書き方のコツを徹底的にレクチャー!|RUN-WAY
履歴書にどんな特技を書けばいい?ないときの探し方や記入例も紹介|転職サファリ
特技がなくても大丈夫!履歴書の特技の書き方(例文付き)|転職Hacks