自分なりに懸命に選び、新卒で入社した会社。良いスタートを切って頑張るぞ! と意気込んだのもつかの間、早くも「辞めたい……」と悩む新卒1年目の人は実は少なくありません。とはいえまだ入社1年目。転職するのは厳しいのでしょうか? 当記事では新卒1年目の退職理由や、転職で失敗してしまうパターンについてご紹介します。
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もくじ
新卒1年目で転職する人はどれくらいいる?
大手の企業であれば、一緒に入社した同期が数十名いたという場合もあるでしょう。しかし入社した人数が多くても、数ヶ月後には減っていた……という経験がある人もいるのではないでしょうか? まずは実際に新卒1年目で転職する人はどれくらいいるのか、データを用いてご紹介していきます。
【高卒】新卒の離職率
「新卒」と言っても、最終学歴はさまざまです。まずは高卒の新卒として入社した場合の、新卒1年目での離職率について見ていきましょう。
厚生労働省では、各学校の卒業者の離職状況について調査した結果を平成30年10月に発表しています。調査結果を基に平成24年度から28年度の高卒新卒の離職率をまとめると、以下のようになります。
(単位:%)
年度 | 1年目離職率 | 2年目離職率 | 3年目離職率 | 合計離職率 |
平成24年度 | 19.8 | 11.7 | 8.6 | 40.0 |
平成25年度 | 20.1 | 11.8 | 9.1 | 40.9 |
平成26年度 | 19.5 | 12.0 | 9.3 | 40.8 |
平成27年度 | 18.2 | 11.6 | 9.6 | 39.3 |
平成28年度 | 17.4 | 11.7 | 10.1 | 39.2 |
参考
高卒で新卒入社した人は、入社1年目のうちにおよそ2割が退職していることが分かります。さらに1年目から3年目までの中で最も離職率が高いのは、1年目であるということも分かります。10人入社していれば2人が、100人入社していればなんと20人が1年目のうちに1社目の会社を去っているのです。
【大卒】新卒の離職率
新卒1年目の離職率は、学歴によって異なるのでしょうか? 今度は大卒新卒の場合の離職率を見ていきましょう。
前掲の厚生労働省の調査で、平成24年度から28年度の大卒新卒の離職率をまとめると、以下のようになっています。
(単位:%)
年度 | 1年目離職率 | 2年目離職率 | 3年目離職率 | 合計離職率 |
平成24年度 | 13.1 | 10.3 | 8.9 | 32.3 |
平成25年度 | 12.8 | 10.0 | 9.1 | 31.9 |
平成26年度 | 12.3 | 10.6 | 9.4 | 32.2 |
平成27年度 | 11.9 | 10.4 | 9.5 | 31.8 |
平成28年度 | 11.4 | 10.6 | 10.0 | 32.0 |
参考
大卒新卒の場合、1年目の離職率は10%強であるということが分かります。高卒新卒に比べれば、入社1年目の離職は低くなっています。それでも100人入社すれば、10人以上が1年目のうちに退職しているのです。これらの結果から、新卒1年目で転職をする人は少なからずいる、ということが分かります。
新卒1年目で転職する理由とは?
自分なりに考えて、決意を持って入社したはずの企業。どのような理由で転職しているのでしょうか? 今回は日本経済新聞社と株式会社ディスコが共同で実施したキャリア形成の意識に関するインターネット調査の結果を基に、転職の検討理由をご紹介していきます。なお、調査の対象は新卒入社1年目から3年目までの男女1,148人です。
参考
入社1~3年目、半分が転職予備軍 目立つ金融・IT|NIKKEI STYLE
会社や業界の将来が不安だから
調査によると、新卒1年目から3年目の人たちが転職を検討する理由として最も多かったのは、「会社や業界の将来に不安を感じたから」でした。
入社する前は、会社のことはもちろん業界に関する詳細な知識も多くは持ち合わせていません。また企業側は新卒社員獲得のために、主に良い面だけをアピールすることも多いでしょう。課題点が学生の目には見えづらく、入社後にギャップが発生し、転職検討の理由になってしまうのです。
もっと収入を上げたいから
転職検討理由として2番目に多かったのは、「収入を上げるため」というもの。新卒は未経験同様のため、初任給は多少低くても納得がいくでしょう。しかし実際に入社してみると、「ボーナスが支給されない」、「昇給額があまりにも少ない」、「先輩の給料が低くて将来が不安」など、これまで見えなかった会社のリアルな給料事情が見えてくるのです。
また会社や業界の雲行きが良くないと感じ、自分の収入が上がらないのではと不安に思うこともあるでしょう。そのたびに「このままこの会社にいても大丈夫かな……」と考え、新卒1年目や2年目であっても転職を検討するようになるのです。
自分の能力に合わないから
3番目に多かったのは、「自分の能力や適性に合っていないから」というもの。入社前にこんな仕事がやりたい、と思い描いていても、その仕事を入社後に必ず担当できるとは限りません。また実際にやってみたら、思った以上に自分には合わない……と思ってしまう人もいるでしょう。
中には就職する前の時点で「合わなかったら辞める」と考えている人さえいます。終身雇用の制度が崩れかけている現代では、転職をすることに抵抗のない若者が増えているのです。
同様に自分の能力に合った企業や希望する待遇を備えた会社に行くために、ゆくゆくは転職をしたいと考えている人は多いでしょう。新卒1〜3年目の若手社員も例外ではありません。自分に合った会社を求めて、若手社員は転職を視野に入れているのです。