かつては定年まで同じ会社で働くことが高く評価されていましたが、今日、大学を卒業し新卒として入社した人たちはどのくらいの割合で離職しているのでしょうか。今回は、新卒で入社した人たちの離職率・離職理由、そして早期退職を防ぐために、見るべき就活のチェックポイントを紹介していきましょう。
就活を有利に進めたい人へ | 公式 |
---|---|
キャリアチケット
・「さよなら、やみくも就活。」でおなじみ! ・効率的に就活を進めたい人におすすめ! ・学生なら無料で利用できるカフェも運営! |
|
キャリアパーク就職エージェント
・あの「キャリアパーク」が運営! ・膨大な就活ノウハウを惜しみなく教えてくれる! |
|
MeetsCompany
・有名企業出展の合同説明会がたくさん! ・ESから内定までのサポート体制も充実! |
|
就活ノート
・就活生が作るリアルな就活レポートが見放題! ・書類通過したESの実例紹介が1,000社以上! |
もくじ
大学新卒の離職傾向の特徴
毎年、厚生労働省が発表している「学歴別卒業後3年以内離職率の推移」によると、1996年以降のほとんどの年度で(例外:2009年のみ3割未満)、大学の新卒が入社3年以内に離職する割合が3割を超えるというデータがあります。ちなみに直近の2016年3月に大学を卒業した人たちの離職率は32%でした。
つまり、3人に1人が新卒で入った会社を入社3年以内で退職していることになります。入社3年以内で離職するのは珍しいことではないことが裏付けられます。
参考
【経過年&規模別】大学新卒の離職率
大学新卒の3年以内の離職率を、会社の規模別に下記の表で示しています。
会社の規模が小さいほど、離職率の割合が高くなっているのが特徴です。
なお、2017年以降の入社に関しては、新卒で3年を経過していないため割愛しています。
(※2019年12月10日時点)
新規大卒就職者の事業所規模別 新卒3年以内の離職率の推移
会社人数/入社年 | 5~29人(%) | 30~99人 (%) |
100~499人 (%) |
500~999人 (%) |
1000人以上 (%) |
全体平均 (%) |
2014年 | 50.2 | 38.8 | 31.9 | 29.8 | 24.3 | 34.8 |
2015年 | 49.3 | 39.0 | 31.9 | 29.6 | 24.2 | 34.8 |
2016年 | 49.7 | 39.3 | 32.2 | 29.6 | 25.0 | 35.2 |
参考
新規大卒就職者の事業所規模別就職後3年以内※の離職率の推移|厚生労働省
離職が多い業種とその特徴
新卒の離職率が特に高い業種は、以下の3業種です。
- 宿泊業・飲食サービス業:50.4%
- 生活関連サービス業・娯楽業:46.6%
- 教育・学習支援業:45.9%
いずれも約5割の離職率となっています。その特徴として挙げられるのが、いずれの業種も「BtoC」であることです。特に顧客・利用者・生徒・保護者などの対応がメインとなります。
多忙かつ多岐にわたる仕事である点が、離職率が高くなっている原因かもしれません。
参考
新規学卒就職者の離職状況(平成28年3月卒業者の状況)を公表します|厚生労働省
別紙2 新規大卒就職者の離職状況(平成28年3月卒業者)|厚生労働省
大学新卒の主な離職理由5つ
大学新卒の約3割が3年以内離職するという今日。
主な離職理由にはどのようなものがあるのでしょうか。
希望と業務内容のミスマッチ
入社前に希望の業務を申請したのにもかかわらず、実際に入社したら希望していない業務に配属されたというのはよくある話です。特に最近の企業では、長期的に会社を運営できるよう社内の組織改訂や他社との提携が盛んに行われており、入社したものの希望の業種がなくなったり、変更になったりすることがあります。仕事への希望を抱いても、会社の都合でその夢が叶わなくなりミスマッチが発生。離職を決断するという事例も存在します。
人事制度や待遇に対する不満や不安
人事制度や待遇が自分にとって不都合という理由で離職するケースもあります。特に女性は、継続的に会社で働くとなると、妊娠・出産・育児という新たなライフステージに直面することもあります。会社に女性の向けの制度が整っていないと不満に感じたり、不安になったりします。
キャリアアップがしづらい
キャリアアップしたくて志高く社会人デビューしたものの、実際に入社したら違っていたというケース。現実を目の当たりにして「この会社にいてもキャリアアップできないかも……」と感じ、離職する場合もあります。
職場の人間関係
今も昔も離職理由の上位に挙がるのが、職場の人間関係です。先輩と同輩を中心とした人間関係がギクシャクしてしまうと、好きな仕事に就いても転職を視野に入れることも。
長時間労働を強いられる
長時間労働のトラブルは、近年のニュースでよく取り上げられています。国全体で対策を行っているものの、問題が解決しつつあるとは言い難いのが現状です。若手の社員でもベテラン社員と同様に長時間労働を強いられる部署や業務もあり、肉体的・精神的に影響を及ぼすという場合もあります。