就職・世界でのTOEIC900点の評価
就職では、外資系企業でも履歴書に書いて評価を受けるレベルになります。また、世界基準の一つであるCEFRでも、熟達した言語使用者のレベルとなります。
外資系企業でも評価を受けるレベル!
海外で就職するとなると話は別ですが、外資系企業の日本法人であればTOEIC900点は高く評価されます。外資系企業では、メールの読み書きや会議でのプレゼンテーション、電話でのやりとり、日常的なコミュニケーションなど幅広い英語力が求められます。
企業側としては、書類選考の時点でTOEICのリスニングとリーディングテストを参考にします。そして、スピーキング能力は、面接などの直接的な選考の場で確認されることが多いようです。
なお、日系企業の国際部門では、平均スコアで750点以上を期待しているという結果が出ています。
(参照元:上場企業における英語活用実態調査|国際ビジネスコミュニケーション協会、P7)
CEFRではC1レベル
CEFRは、Common European Framework of Reference for Languagesの略で、外国語の運用能力を測る国際的な基準です。欧州評議会(Council of Europe)で開発され、多くの言語で枠組みが提供されています。
CEFRでは、A1・A2を基礎段階の学習者、B1・B2が自立した言語使用者、C1・C2が熟達した言語使用者としています。国際ビジネスコミュニケーション協会が作成した対照表によると、TOEIC900点は自立した言語使用者に分類され、C1レベルと考えることができます。なお、C1レベルは、専門的な仕事にも就くことができるレベルとなっています。
いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。言葉を探しているという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現ができる。社会生活を営むため、また学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ効果的に用いることができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の詳細な文章を作ることができる。
(引用元:CEFRで見る英語・外国語検定試験|英語の友)
TOEIC900点を突破する勉強法
繰り返して覚える
TOEIC900点を突破するには、リスニングパート・リーディングパートで、「分からない」単語がない状態に持っていく必要があります。つまり、語彙力を高めることは必須条件です。
そして、語彙力を高めるためのポイントは「繰り返し」です。エビングハウスの忘却曲線によると、人間の脳は1日で約7割のことを忘れていきます。これは人が生きるために必要な機能です。見たものや聞いたことをすべて詳細に覚えていたら、脳はパンクしてしまいます。そこで、重要でない情報は短期記憶として一旦ストックされますが、すぐに忘れられていきます。
脳に、重要な記憶と判断してもらうためには、「繰り返し」が必要です。1日で完璧に覚えようとするのではなく、1日にかける時間は短くして、5日かけて同じ単語を5周した方が効率的です。「忘れる」ということを念頭に置くと、「思い出す」ことに学習の焦点を当てることができます。
参考書を活用して英文法の解答精度を上げる
英文法も「分からない」言い回しや表現がないようにする必要があります。800点を超えた時点で、TOEICに必要な英文法はある程度身についています。ただ、スコア分布を見ても分かる通り、リーディングで高得点を取るのはリスニングよりも難しく、その原因の多くは「時間が足りない」ことによります。
つまり、時間があれば分かる問題でも、時間がないために考えて解答することができないのです。「英文法が分かる」レベルから「英文法を瞬時に解ける」レベルにまで上げる必要があるでしょう。そのためには、参考書を最低でも5周して、即答できる力をつける練習がおすすめです。
模試を解いてとにかく慣れる
最後は時間との戦いになります。そこでポイントとなるのが、試験時間の2時間の配分です。また、集中力をどうやって保つかも、一気に2時間、問題を解くことで身につきます。最初はリスニングパートとリーディングパートを分けて学習してもいいですが、本番前に3回以上は一気に200問解く機会を作るようにしましょう。