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漢検1級は、準1級までのレベルに比べるとかなり難易度が高くなります。これまで聞いたことがないような四字熟語が試験に出たりすることもあります。
この記事では漢検1級のレベルや出題傾向を紹介するとともに、漢検1級の四字熟語の問題例や、よく出題される四字熟語をご紹介します。
記事後半では漢検1級の四字熟語を勉強するコツも解説するので、どうやって漢検1級の勉強をしていけばいいか困っている方はぜひ参考にしてください。
もくじ
漢検1級のレベル
漢検1級は日本漢字能力検定の中で一番難しいとされている級です。レベルは大学・一般程度とされており、常用漢字を含めて約6000字の漢字が適切に使える程度とされています。ちなみに準1級の漢字は約3000字程度とされています。1級は準1級に比べ覚える漢字の量が2倍に増えていて、難易度が一気に上がります。
出題内容は下記の通りです。
- 常用漢字の約6000字の読み書き
- 熟字訓・当て字の理解
- 対義語・類義語・同音・同訓異語の理解
- 国字の理解
- 地名・国名の漢字表記の理解
- 複数の漢字表記の理解
- 四字熟語・古事の理解
- 古典文章の理解
参考
漢検1級の合格基準は200点満点中、80%程度となっています。ちょっとしたミスが積み重なると、合格点に届かないかもしれません。小さいミスをなくすことが大切です。
参考
漢検1級の出題傾向
漢検1級はどのような構成になっていて、どのように点を配しているのでしょうか。下記にまとめました。
設問 | 構成 | 配点200点満点 |
第1問 | 音読み・訓読み | 30点 |
第2問 | 書き取り | 30点 |
第3問 | 国字書き取り | 10点 |
第4問 | 書き取り(熟語の意味) | 10点 |
第5問 | 四字熟語 | 30点 |
第6問 | 熟字訓・当て字読み | 10点 |
第7問 | 読み(熟語の意味) | 10点 |
第8問 | 対義語・類義語 | 20点 |
第9問 | 故事・ことわざ | 20点 |
第10問 | 文章題の書き取り・読み | 30点 |
参考
漢検1級は主に読みと書き取りの問題が圧倒的に多いです。しかし、勉強しないと読めない、もしくは書けない字が多く、問題は非常に難しいです。その中でも四字熟語は30点あり、四字熟語・読み・書き取りの問題がほぼ9割を占めています。
漢検1級の四字熟語の問題例
漢検1級の四字熟語の問題は、慣れていなければ解くのは難しいでしょう。四字熟語の問題は『虫食い問題』『意味から四字熟語を答える問題』に分かれます。
それぞれ例題も見ながら説明していきます。
虫食い問題
虫食い問題の例題を解いてみましょう。
問:次の四字熟語の(1)~(3)に入る適切な語を後の□の中から選び、漢字二字で示せ。
(1)誅求
(2)兼道
(3)肉山
ほりん・かれん・しんや |
答え:
(1)かれん 苛斂
(2)しんや 晨夜
(3)ほりん 脯林
参考
漢字4文字のうち、2文字だけを見て、何の四字熟語か判断しなければいけません。読み方が分かっても、漢字を書かなければ正解にはなりません。漢字2文字だけで四字熟語を連想する力、四字熟語の読み方、漢字の書き取りの3つを全てクリアしないと正解することはできません。非常に難易度の高い虫食い問題です。
意味から四字熟語を答える問題
意味から四字熟語を答える問題の例題を見ていきましょう。
問:次の(1)~(3)の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の□から選び、その下線部分だけ の読みをひらがなで記せ。
(1)苦しむものを更に苦しめる。
(2)長い時間を無駄に過ごす。
(3)比類のない碩学
落穽下石 曠日弥久 束皙竹簡 |
答え:
(1)らくせい 落穽下石(らくせいかせき)
(2)びきゅう 曠日弥久(こうじつびきゅう)
(3)そくせき 束皙竹簡(そくせきちかん)
参考
四字熟語の意味を理解していないと解けない問題です。意味から四字熟語を探して、下線を引いてある漢字の読みを答える問題です。四字熟語の意味・読みを理解しておかないと正解することはできません。