漢検3級のレベルの目安と合格率は?問題例や効果的な勉強法も紹介! - cocoiro career (ココイロ・キャリア)


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漢検3級にチャレンジする中学生のお子さんも多いのではないでしょうか。公益財団法人日本漢字能力検定協会が主催する「漢検」は、子供から大人まで幅広い年齢層に人気の検定試験です。10級から1級まで12段階あるレベルの中でも、3級は最も多くの人が受験する級として知られています。当記事では、漢検3級のレベルや合格率、効果的な勉強法などについてご紹介します。

漢検3級のレベルの目安

漢検3級のレベルの目安は、中学卒業程度、漢字数でいうと1607字です。

文部科学省の学習指導要領(2019年度現在)によると、小学校6年間で学習する漢字は1,006字、中学校3年間で学習する漢字は1,110字です。中学卒業時には、漢検3級に合格するのに十分な数の漢字を学習したことになります。最近では、中学1・2年生で漢検3級を取得する子供も増えてきているようです。

とはいえ、漢検では漢字の読み書きをはじめ、四字熟語や部首名など漢字のさまざまな知識を問われる問題が出題されます。中学既卒者でも漢検3級の合格は容易ではないので、しっかりとした対策が必要といえるでしょう。

参考

各級の出題内容と審査基準|日本漢字能力検定

漢検3級を取得するメリットは?

漢検3級は「中学卒業程度」のレベルですので、中学生または中学生以下の人が取得するとより大きいメリットが期待できます。中学生が漢検3級を取得する一番のメリットは、高校受験において有利になる可能性があるということです。特に推薦入試などにおいては、内申点として加算される場合もあります。もちろん、資格の1つとして履歴書にも書くことができるので、就職活動においても役立つことがあるでしょう。

漢検3級の合格率は?

漢検3級の過去の合格率は、以下のようになっています。

漢検3級の過去受験データ

年度・回 受験者数 合格者数 合格率
2019年度・第1回 139,832人 62,873人 45.0%
2018年度・第3回 135,984人 62,274人 45.8%
2018年度・第2回 189,600人 82,526人 43.5%
2018年度・第1回 153,862人 70,380人 45.7%

平成30年度受検データ|日本漢字能力検定2019年度受検データ|日本漢字能力検定より筆者作成)

年度や回数により多少の違いはありますが、毎回5割弱の受験者が合格していることが分かります。2019年度第1回の漢検3級とほかの級の合格率を比較すると、3級の1つ下のレベルの4級ではおよそ10%弱合格率が上がり、1つ上のレベルの準2級では15%程度合格率が下がります。

参考

2019年度受検データ|日本漢字能力検定

漢検3級の試験の内容

漢検は、1年に3回実施されています。個人受験・団体受験・コンピュータを使った漢検CBT受検の3通りの方法があり、CBT受検のみ自由な日程で受検可能です。ここでは、漢検3級の合格ラインや審査基準などについてご紹介します。

試験内容と配点

平成30年度第1回の日本漢字能力検定試験3級をもとに、漢検3級の主な出題内容と配点を以下のようにまとめました。

  • 漢字の読み(30点)
  • 漢字の書き取り(40点)
  • 送り仮名(10点)
  • 同音・同訓異字(30点)
  • 対義語・類義語(20点)
  • 熟語(10点)
  • 四字熟語(20点)
  • 熟語の構成(20点)
  • 誤字訂正(10点)
  • 部首・部首名(10点)

合計200点満点で、130点が筆記形式、70点がマークシート方式で出題されています。時間は60分です。

合格ライン

漢検3級の合格基準は、70%程度とされています。200点満点中、140点前後が合格最低ラインとなります。

参考

採点基準(平成24年4月より適用)|日本漢字能力検定

漢検3級の問題例と出題傾向

それでは、実際に漢検3級の出題内容ごとに問題例を見ながら、出題傾向やレベルを把握していきましょう。

漢字の読み

漢字の読みをひらがなで書く問題です。中学生卒業レベル程度の漢字は、日常生活でよく目にするもので、書けないけど読める漢字が多くあるのが特徴といえます。漢字の音読み・訓読みの正しい理解力が問われる問題です。

【漢字の読み問題例】

次の___線の漢字の読みをひらがなで書きましょう。

1 花の香りに鼻孔をくすぐられる。

2 責任者が記者会見の場で陳謝した。

3 古墳から銅剣と銅鏡が出土した。

4 チームに沈滞ムードが漂っていた。

5 敢闘をたたえて賞を授与する。

(引用元:平成30年度第1回の日本漢字能力検定試験3級|公益財団法人日本漢字能力検定

【解答】

1 びこう

2 ちんしゃ

3 こふん

4 ちんたい

5 かんとう

漢字の書き取り

カタカナを漢字に直す問題です。配点が40点と、試験の中では一番高いところですので、しっかりと対策しておく必要があります。崩したり乱雑に書かず、筆画を正しく明確に書くように心がけましょう。分からない漢字は、前後の文章からイメージしながら答えを導き出すのも1つの方法です。

【漢字の書き取りの問題例】

次の___線のカタカナを漢字で書きましょう。

1 畑にヒリョウを施した。

2 輸入品がレンカで販売されていた。

3 操車場で進行方向をテンカンする。

4 海底でセンスイ士が作業する。

5 野菜とトウフをなべで煮る。

(引用元:平成30年度第1回の日本漢字能力検定試験3級|公益財団法人日本漢字能力検定

【解答】

1 肥料

2 廉価

3 転換

4 潜水

5 豆腐

部首・部首名

漢字の部首を答える問題です。意外と難しい問題ではありますが、マークシート方式なので点数をとりやすいでしょう。部首を識別し、漢字の構成や意味を理解する力が求められます。

【漢検3級レベルの部首】

  • 某 → 木
  • 婆 → 女
  • 墜 → 土
  • 脅 → 肉
  • 虚 → 虍

(引用元:漢検3級「部首」の問題|漢字検定WEB問題集

送り仮名

カタカナを漢字1字と送り仮名に直す問題です。特に難しい問題は出題されませんが、送り仮名が紛らわしい言葉としてよく学校のテストなどでも出題されるような言葉が出てきます。過去問題で対策をしておくといいでしょう。

【送り仮名の問題例】

次のカタカナを漢字1字と送り仮名で書きましょう。

1 岸辺に波が静かにヨセル

2 相場よりも安く商品をオロシた。

3 二人の意見はスルドク対立した。

(引用元:平成30年度第1回の日本漢字能力検定試験3級|公益財団法人日本漢字能力検定

【解答】

1 寄せる

2 卸し

3 鋭く