参考文献の検索や管理に役立つツール
最初の頃は参考文献をどこで探したらよいのか分からない、いろいろなものを参考にしすぎて何を参考にしたのか分からなくなったという人もいるでしょう。ここでは、最後に参考文献の検索や管理に役立つツールをご紹介します。
検索に役立つツール
インターネットは信憑性が低い情報が氾濫している一方で、有効活用できれば非常に強い武器となります。
ここでは、参考文献の検索に役立つ3つのツールをご紹介します。それは、「CiNii Articles」、「NDL-OPAC国会図書館蔵書検索・申込システム」、「J-STAGE」の3つです。それぞれの主な内容を下にまとめてみました。
サービス | 内容 |
CiNii Articles | 国立情報研究所の運営する検索サービスです。ここでは日本国内の和文雑誌の論文をキーワードで検索し、入手することができます。 |
NDL-OPAC国会図書館蔵書検索・申込システム | 国会図書館の検索サービスです。事前にログインIDの申し込みを行い、「雑誌記事索引の検索/申込」で必要な論文を検索すると、その論文のなかで必要な
ページのみ安価で印刷して郵送してもらうことが可能です。また、その他にもデジタルで閲覧可能な情報もは検索して、閲覧することも可能です。 |
J-STAGE | 国立研究開発法人科学技術振興機構が運営する電子ジャーナル公開サービスです。学会誌や論文の電子化をすすめており、検索して一部の例外を除いて、無料で閲覧することができます。 |
管理に役立つツール
レポートを書き始めた頃は参考文献も少なく、管理をする必要性も低いかもしれません。一方で大学での学びが高度になり、求められる論文のレベルも上がると参考文献を管理する必要性がでてくるでしょう。そのためにも、管理ツールに早いうちから慣れておきましょう。
ここでは、参考文献に役立つ代表的な管理ツール「EndNote」、「Mendeley」、「Zotero」の3つをご紹介します。ツールには利用者に合う、合わないがあります。いくつか試しに使ってみて、自身に合うものを選択することをおすすめします。
ツール | 内容 |
EndNote | 参考文献の情報収集から管理までを強力にサポートしてくれるソフトウェアの定番ともいえるEndNote。参考文献リストの作成もWordにドラッグ&ドロップで作成できるなど執筆ソフトとの連携も強力です。
ただし、活用のネックとなるのはその有償であること。製品の価格は2019年11月2日現在でダウンロード版が$ 249.95(約2,7000円)、学生であると50%以上割引となるそうですが、初めてレポートや論文を書く人には敷居が高いかもしれません。 |
Mendeley | 無料で利用可能な参考文献の管理ツールです。書式のついているPDFであれば、ドラッグ&ドロップをするだけで自動的に書誌を取り込むことができる、検索ページから論文の取り込みができるなどEnd Noteと同様に管理ツールとして十分な機能を備えています。また、参考文献リストを作成することも可能です。 |
Zotero | オープンソースで作られた参考文献の管理ツールです。さまざまなプラグインも提供されており、無料の管理ツールでありながら、さまざまな機能が提供されています。 |
まとめ
今回はレポートや論文で必須となる参考文献について、その必要性から、参考文献を記載するときのルール、役立つツールまでご紹介しました。ここに記したものは入門的な内容になっています。今回の紹介内容も踏まえつつ、論文やレポートの作成についてレベルアップを図っていきましょう。
参考
吉村 忠与志(2016年)『即戦力になる 実験ノート入門 』株式会社技術評論社
【2019年最新版】学術研究にオススメのツールとリソース30選ブログ知識 | Octoparse
すぐに使える!PubMed: 参考文献の情報から論文を探す | 九州大学附属図書館