参考文献の表記例
それでは、ここでも科学技術振興機構の記述を参考に、参考文献の表記方法を確認していきましょう。
書籍の場合
書籍の場合は「著者名. 書名. 版表示, 出版地, 出版者, 出版年, 総ページ数,(シリーズ名, シリーズ番号), ISBN.」と記載します。
ただし、シリーズ名・シリーズ番号とISBNは任意で記載する項目です。また、版表示は第二版から必要ですが、初版の書籍の場合は記載を省略することが可能です。具体的には、以下のように記載するといいでしょう。
坂村健. グローバルスタンダードと国家戦略. NTT出版, 2005, 272p.,(日本の<現代>, 第9巻),ISBN4-7571-4100-9.
(引用元:参考文献の役割と書き方 | 科学技術振興機構,p13)
Frenkel, D.; Smit, B. Understanding Molecular Simulation: From Algorithms to Applications. 2nd ed., Academic Press, 2002, 664 p.
(引用元:参考文献の役割と書き方 | 科学技術振興機構,p13)
雑誌論文の場合
雑誌論文について、紙雑誌の場合と電子化された電子ジャーナルの場合に分けて記載方法を確認していきましょう。
紙雑誌を参照する
紙雑誌にある論文を参考とする場合、どの論文を参考にしたのか明確にする必要があります。そのため、参考文献リストには「著者名. 論文名. 誌名. 出版年, 巻数, 号数, はじめのページ-おわりのページ.」を記載します。
松原茂樹, 加藤芳秀, 江川誠二. 英文作成支援ツールとしての用例文検索システムESCORT. 情報管理. 2008, vol. 51, no. 4, p. 251-259.
(引用元:参考文献の役割と書き方 | 科学技術振興機構,p9)
Foster, Jonathan. Collaborative information seeking and retrieval. Annual Review of Information Science and Technology. 2006, vol. 40, p. 329-356.
(引用元:参考文献の役割と書き方 | 科学技術振興機構,p9)
また、紙雑誌について、特集記事のなかから特定の論文を参考にする場合はどの特集の、どの論文を参考としたのかまで明確にします。具体的には以下のように記載します。
岩坂泰信. 特集, 東アジア環境共生系: 黄砂は何を運んでくるのか. 科学. 2008, vol. 78, no. 7, p. 729-735.
(引用元:参考文献の役割と書き方 | 科学技術振興機構,p9)
この例では、特集記事「東アジア環境共生系」に掲載されている論文の一つである「黄砂は何を運んでくるのか」を参考としたことになります。
電子ジャーナルを参照する
電子ジャーナルでは、「著者名. 論文名. 誌名. 出版年, 巻数, 号数, はじめのページ-おわりのページ. (媒体表示), 入手先, (入手日付).」を記載します。媒体表示はインターネットで入手した場合は普通の入手方法であるため省略可能です。例えば、CD-ROMで入手した場合など特殊な場合はその旨を記載しましょう。
また、Web上の電子文献と1対1で対応するコード「DOI」を終わりのページの後に記載してもいいでしょう。
松原茂樹, 加藤芳秀, 江川誠二. 英文作成支援ツールとしての用例文検索システムESCORT. 情報管理. 2008, vol. 51, no .4, p. 251-
259,doi:10.1241/johokanri.51.251.http://joi.jlc.jst.go.jp/JST.JSTAGE/johokanri/51.251,(参照2008-08-15).
(引用元:参考文献の役割と書き方 | 科学技術振興機構,p11)
また、電子ジャーナルにはページ数が付与されていないものもあります。例えば、論文番号が付与されている場合はページ数の代わりに記載するといいでしょう。以下は論文番号「e374」という論文番号が付与されていた場合の記載方法です。
Mabon, S. A.; Misteli, T. Differential recruitment of pre-mRNA splicing factors to alternatively spliced transcripts in vivo. PLoS Biol. 2005, 3(11), e374, doi:10.1371/journal.pbio.0030374.
http://biology.plosjournals.org/perlserv/?request=get-document&doi=10.1371/journal.pbio.0030374, (cited 2008-03-09).
(引用元:参考文献の役割と書き方 | 科学技術振興機構,p12)
Webサイトの場合
Web上の情報は更新される可能性もあるため、入手した日付も記載する必要があります。Webサイトの情報を参考文献とする場合は、「著者名. “ウェブページの題名”. ウェブサイトの名称.更新日付. 入手先, (入手日付).」を記載しましょう。なお、更新日付の記載は任意です。
中央教育審議会. “教育振興基本計画について-「教育立国」の実現に向けて-(答申)”. 文部科学省. 2008-04-18.
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/08042205.htm, (参照 2008-08-13).
(引用元:参考文献の役割と書き方 | 科学技術振興機構,p15)