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「法務局」という言葉を、一度は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。法務局というと、登記や戸籍・国籍事務をする場所というイメージがありますが、そのほかにもさまざまな活動を行っています。「法務局で働いてみたい」「法務局ってどうやって就職するの?」という方のために、今回は法務局の主な業務内容や就職事情についてご紹介します。
もくじ
法務局とは?
法務局とは、名前のとおり法務省の組織の一つです。主な業務内容としては、登記や戸籍・国籍などの身分や財産を保護する業務、国の利害に関係する訴訟活動、さらには人権擁護事務などを行っています。
法務局は、全国を8ブロックの地域に分けてそれぞれ設置されており、その下に都道府県単位で地方法務局が設置されています。全国8ヶ所にある法務局と、42ヶ所にある地方法務局のほかにも、出先機関として支局や出張所などがあります。
法務局はもともと司法省の所轄でしたが、戦後は登記や戸籍、公証などの行政事務を取り扱う機関となり、その後は訴訟や人権擁護の事務、国籍事務などを行うようになるなど、さまざまな変革を経て現在に至っています。
法務局の業務内容
法務局の主な業務内容とひと口に言っても、さまざまな種類があります。今回は、その中でも代表的な業務内容についてご紹介します。
不動産・商業・法人登記
法務局の主な業務内容の一つが、不動産登記や商業登記、法人登記などの登記事務です。不動産登記とは、土地や建物などの不動産情報を法務局の職員が登録することをいい、登記をすることで不動産に関する情報が開示されることから、国民の権利や保全だけでなく、不動産登記の取引などでも役立てられます。
また、商業・法人登記とは、会社に関する取引上重要な項目を専門的な知見から審査した上で記録することをいい、会社の信用情報を照合する際や会社間の取引などで役立てられています。
戸籍・国籍事務
私たちは生きていく中で、出生や結婚、子供の誕生や家族との死別といったさまざまな出来事を経験します。法務局では、出生・結婚・死亡といった事実を身分関係として登録していますが、このように公的に証明するための制度が「戸籍制度」です。
戸籍や国籍事務は各都道府県や市町村で行っており、全国統一的に正しく処理がされるよう法務局の職員が手続きを行います。このようなライフイベントの際には、専門的な知見から手続きに必要な助言や指示などを行い、国民に寄り添ったサービスを提供しています。
訴訟事務
国民の利害に関係するような、民事に関する争訟および行政に関する争訟の処理に関する事務も、法務局の主な業務内容の一つです。民事に関する争訟とは、民法や国家賠償法などに則り、民事訴訟法の手続きに従って審理される事件のことをいい、例えば国家公務員の不法行為などの国家賠償請求訴訟や、土地や建物などの国有財産における所有権確認請求訴訟などがあります。
一方で、行政に関する争訟とは、行政法規を根拠とした上で、行政事件訴訟法の手続に従って審理される事件のことをいいます。行政処分の取消しまたは無効確認を求める訴訟、行政処分の執行停止を求める訴訟などがあり、テレビやニュースなどで耳にするダムや都市計画などの事業認可処分、法人税などの更正処分の訴訟などがあります。
人権擁護事務
人権擁護事務とは、国民の基本的人権を保護または擁護するために、人権侵犯事件の調査や処理、人権相談、人権尊重のための啓発活動に関わる事務のことをいいます。法務局には人権擁護部、地方法務局には人権擁護課が設置されており、人権擁護に必要な手続きを行っています。
また、全国の市町村には法務大臣から任じられた民間のボランティアなどもおり、人権侵害に関する悩み相談や、人権侵害を受けた人の相談窓口なども設置されています。
その他
上記で紹介した業務内容のほかにも、法務局では公証関係や供託、民事法の改正、司法書士関係などの業務も行っています。情報公開における個人情報の保護の規定も設けており、厳しい管理のもとで正当な手続きを行っています。
法に関わる業務内容が多いことから、社会へ与える影響が大きいことも法務局の業務の大きな特徴といえるでしょう。法律の上で成り立っている社会秩序を保つためにも、法務局は重要な役割を果たしています。