京都工芸繊維大学の学域ごとの偏差値は?就職や入試情報を紹介 - cocoiro career (ココイロ・キャリア)

京都工芸繊維大学は、京都市左京区にある国立大学です。1949年に設立され、「工繊」の通称で親しまれています。大学としては珍しく、1学部のみの構成となりますが、先端科学技術分野をはじめ、建築・デザインなどの幅広い分野を学ぶことができます。今回は、ものづくりを基盤とした教育を受けることができる京都工芸繊維大学の偏差値や就職、入試情報についてご紹介します。

京都工芸繊維大学の偏差値

京都工芸繊維大学は工芸科学部の1学部のみで、5つの学域に分かれています。キャンパスは松ヶ崎キャンパスと嵯峨キャンパスの2つとなり、松ヶ崎キャンパスには「図書館」「造形科学系」「生命物質科学系」「設計工学系」などの施設が、嵯峨キャンパスには「附属農場」「ショウジョウバエ遺伝資源センター」などがあります。それでは、それぞれの学域の特徴と偏差値について詳しくご紹介します。

※偏差値は河合塾のデータを参照しています

工芸科学部:応用生物学域

学域 偏差値 センター得点率【%】
応用生物学域 52.5 73~79

1つ目は、応用生物学域です。現代生物学とバイオテクノロジーについて学ぶ学域で、これからの時代に求められるバイオテクノロジーを使った技術の習得を目指します。最初は理系や英語の講義、屋外での自然観察や生物生産学実習などを行い、動植物の構造や機能についての基礎知識を習得していきます。

細胞生物学・遺伝学・生物化学・微生物学などの講義や実習があり、少人数クラスによる生物英語演習では英語によってバイオテクノロジー分野の理解を深めます。基礎的なカリキュラムをベースに、最終的には遺伝子工学・細胞工学・バイオメディカル学・タンパク質工学などの講義でバイオテクノロジー技術を学び、社会で生かせる知識を身につけます。

応用生物学域の偏差値は、52.5が目安です。

参考

応用生物学課程|京都工芸繊維大学

国公立大 2020年度入試難易予想一覧表【近畿地区】,p1|河合塾

京都工芸繊維大学工芸科学部/偏差値・セ試得点率|大学受験パスナビ:旺文社

工芸科学部:物質・材料科学域 応用化学課程

学域 偏差値 センター得点率【%】
物質・材料科学域 55~60 71~80

物質・材料科学域とは、物質科学・材料科学・生命科学の基礎を中心に学修する学域となります。まずは基礎化学全般について学び、専門性を高めていく教育プログラムのもと、化学全般の基礎力だけではなく、無機材料・有機材料・天然高分子材料・合成高分子材料・繊維材料などの物質の材料や、生体関連物質、医薬品などに関連する知識まで習得し、高度な専門力を備えたグローバル人材としてのスキルを身につけます。

2年次後期からは「高分子材料デザインコース」「材料化学デザインコース」「分子化学デザインコース」「機能物質デザインコース」の4つのコースに分かれ、自分の興味に合わせて専門性を高めることができます。

偏差値目安は55~60と、標準よりもやや高い値となっています。

参考

トップページ|京都工芸繊維大学 応用化学課程

国公立大 2020年度入試難易予想一覧表【近畿地区】,p1|河合塾

京都工芸繊維大学工芸科学部/偏差値・セ試得点率|大学受験パスナビ:旺文社

工芸科学部:設計工学域

学域 偏差値 センター得点率【%】
設計工学域 55~60 74~81

社会に役立つ安全で快適な環境を設計し、構築するための専門知識について学ぶのが設計工学域です。「電子システム工学課程」「情報工学課程」「機械工学課程」の3つの課程があり、それぞれの偏差値目安は55~60となっています。

電子システム工学課程では、電気工学や電子工学を中心に高度技術社会を発展させていくための研究に取り組みます。デバイス、通信、計測、エネルギー、制御に関する知識や技術について学び、専門的知識と広い視野を持った技術者・研究者を目指します。

情報工学課程では、コンピュータ科学を用いながら新しいシステムの創出を目指すコンピュータ工学について学び、情報を使いこなすことでいかに豊かな社会をつくることができるかの研究を行います。


3つ目の機械工学課程では「ものづくり」の進展に貢献することを目的に、「自己デザイン能力」を養い、高度専門技術者として活躍するための実践教育を受けることができます。設計工学という学域を通して社会貢献を目指すことができる魅力的な学部です。

参考

電子システム工学課程 / 電子システム工学|京都工芸繊維大学 

情報工学課程|京都工芸繊維大学

機械工学課程・機械物理学専攻・機械設計学専攻|京都工芸繊維大学

国公立大 2020年度入試難易予想一覧表【近畿地区】,p1|河合塾

京都工芸繊維大学工芸科学部/偏差値・セ試得点率|大学受験パスナビ:旺文社

工芸科学部:デザイン科学域

学域 偏差値 センター得点率【%】
デザイン科学域 57.5 78~82

デザイン科学域には、デザイン・建築学課程があり、デザインと建築で社会や文化、生活を創造することを探っていきます。「ソーシャルインタラクションデザイン」を軸としており、建築分野では住環境や都市環境の設計方法、構造技術などの工学的な研究を重ね、建築物の保存・再生に向けた方法も探っていきます。

デザイン分野では、空間や場所だけでなく、製品やサービス、さらには映像コンテンツなどの調査や企画などを実践。建築設計教育、デザイン理論、デザイン実習、さらにビジネスやテクノロジー系の理論や演習を通して、私たちの生活がデザインの力によってどのように変革していくのか、そのために必要な知識と技術を習得できます。

また、デザイン科学域の偏差値目安は57.5となっており、ほかの学域よりも高いレベルです。

参考

デザイン・建築学課程|京都工芸繊維大学

国公立大 2020年度入試難易予想一覧表【近畿地区】,p1|河合塾

京都工芸繊維大学工芸科学部/偏差値・セ試得点率|大学受験パスナビ:旺文社

工芸科学部:基盤教育学域

基盤教育学域は、専門課程や専攻と連携を図りながら、言語教育科目・人間教養科目・専門基礎科目などについて学ぶ学域のことをいいます。英語、ドイツ語、フランス語、中国語のほか、外国人留学生に対応した日本語科目などの言語関連科目、人文学、社会科学、数学、物理学、健康・スポーツ科学、教育学などを学ぶことができます。

科目によっては最低取得単位数が定められていたり、専門科目を学ぶ上での基盤という意味でも比較的早い時期での受講が必要なケースもあるでしょう。基盤教育学域はほかの学域とは異なり、専門課程と一緒に履修する学域という意味で設置されています。

参考

基盤教育|京都工芸繊維大学