大学院の専門教員の雇用問題
法科大学院は、学生の募集を停止する大学が年々増えてきており、大学院設置のために採用した専門教員の雇用問題も大きな課題となっています。法科大学院を閉鎖することで、「法曹養成で実績を出せなかった」と世間から見られ、大学全体のイメージダウンにつながる可能性もあるでしょう。法科大学院を設置している大学は、法科大学院の継続に頭を悩ませているケースが多く、閉鎖した場合は専門教員のその後の対処法についても検討しなくてはいけません。
司法試験合格後のサポートも課題
法科大学院を修了して司法試験に合格する方法と、予備試験に合格して司法試験に合格する方法の2つの方法がある中、司法試験合格者のためのサポートも大きな課題です。現状では法科大学院修了者は最短で26歳、予備試験合格者は大学卒業後に司法修習を受けたと仮定し、最短で24歳で法曹に就くことが可能となっています。
若くして優秀な成績で司法試験に合格した場合でも、すぐに大企業で働けるわけではなく、知識があってもコミュニケーション能力が低い場合は小さな事務所へ就職することもあるでしょう。学力と知識を武器に最短ルートで進んだとしても、また、法科大学院を修了して司法試験に合格したとしても、世の中のニーズに応えてきちんと処理することができる人材になるためには、一層努力する必要があります。
司法試験合格後に入所する司法研修所のカリキュラムの充実と、リーガルマインドやコミュニケーション能力を高める環境を整えることも、法曹養成の課題の1つといえるでしょう。
法科大学院制度はこれからどう変わる?
法科大学院は創設当初よりも設置している大学が減っており、予備試験合格者の司法試験合格率上昇の影響を受けて今後も閉鎖する大学が増えるかもしれません。将来は法曹に就きたいと考えている方は、司法試験に合格するための道として、どんな方法を選択したらいいか、しっかりと見極める必要があるでしょう。これからも変化していく法科大学院制度を注視しながら、進路選択について考えるようにしましょう。
参考
【正論】法科大学院はなぜ失敗したのか 早稲田大学教授・上村達男|産経ニュース
司法試験2018合格者数「京都大」が初めて1位! 一方、アブない大学は… |AERA dot.
法科大学院制度が失敗、国が抜本的見直しを検討か…「旧司法試験」復活論も|ビジネスジャーナル
司法試験に法科大学院はもはや無意味?|深読み : 読売新聞オンライン