気象庁の職員になるには
気象に関するさまざまな業務を行っている気象庁……どのようなプロセスを辿れば気象庁の職員になることができるのでしょうか?
国家公務員試験に合格する
気象庁の職員は国家公務員です。そのため国家公務員試験に合格することで気象庁に入庁することが可能になります。
国家公務員試験には
- 国家公務員採用・総合職試験
- 国家公務員採用・一般職試験
の2種類があります。総合職試験はいわゆる幹部候補生になるためのもので、気象庁の場合は毎年数名ほどしか採用がありません。そのため、総合職としての入庁を希望する場合は非常に狭き門となります。
一般職試験の場合は、入庁後各地方の気象台(現場)で働くことになります。「化学」「物理」など担当分野が分かれているので、国家公務員試験に合格したあと希望の分野に関して面接を受け、合格すれば晴れて気象庁入庁となります。
気象大学校に入学する
気象大学校とは、気象庁の幹部候補生を育成することを目的に作られた学校で、入学と同時に公務員資格を取得できます。そのため入学したあとは公務員として給与が支給されます。
受験資格は20歳以下、募集人数は毎年十数名と非常に狭き門となっており、難易度も東大・京大に並ぶといわれています。
気象庁の幹部を養成する学校であり、卒業後は自動的に気象庁へ入庁することになるため、就職活動などはほとんどありません。入学試験というより、ほぼ採用試験に近いかたちで入学すると考えて良いでしょう。
【気象大学校学生採用試験の概要】(2019年度)
試験開催場所 |
札幌市、仙台市、東京都、新潟市、名古屋市、大阪市、広島市、高松市、福岡市、鹿児島市、那覇市
札幌市、仙台市、東京都、大阪市、福岡市、那覇市 |
採用予定数 | 約10名 |
受験資格 | 1.2019(平成31)年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して2年を経過していない者 及び2020(令和2)年3月までに高等学校又は中等教育学校を卒業する見込みの者
2.高等専門学校の第3学年の課程を修了した者であって、2019(平成31)年4月1日において、当該課程を修了した日の翌日 から起算して2年を経過していない者及び2020(令和2)年3月までに当該課程を修了する見込みの者等人事院が1に掲げる 者と同等の資格があると認める者 |
試験種目 |
基礎能力試験・学科試験・作文試験
人物試験・身体検査 |
参考
まとめ
気象庁は私たちの生活に密着する天候に関するあらゆる業務を行っています。平成6年に制定された気象予報士試験により、予報業務は徐々に民間へシフトしていますが、それらを統括すべき立場として、より高度で精巧な情報を伝達するという大きな責任があります。
気象庁への入庁を検討している人は、どのようなプロセスが自分に合っているのかを検討し、ぜひ挑戦してみてください。
参考
台風や地震を監視する公務員「気象庁職員」の仕事内容は?|公務員総研
気象庁で働くには 気象予報士の仕事・なり方・給料・資格を紹介|Career Garden
気象庁とは (キショウチョウとは) [単語記事]|ニコニコ大百科