最終学歴が中卒の割合はどれくらい?就職先や就職率は? - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

中卒の就職先について

もし最終学歴が中卒の場合は、就職先としてどのような仕事があり、求人倍率はどれくらいなのでしょうか。高校に進学しなかった理由は個人によって異なりますが、企業側としては「学ぶ意欲がないのではないか」「すぐに離職してしまったらどうしよう」と、懸念することもあるでしょう。もし仮に中卒で就職活動を始める場合は、高卒資格を取得するなど、学歴の壁を乗り越える方法もあります。それぞれ詳しく紹介します。

求人倍率はどれくらい?

中卒者、高卒者の2019年7月現在の求職状況について、厚生労働省が取りまとめた結果によると、以下のような結果となりました。

【高校新卒者】(第1表)

  •  求人数       約44万3千人で、前年同期比4.0%の増
  •  求職者数      約17万6千人で、同2.1%の減
  •  求人倍率       2.52倍で、同0.15ポイントの上昇

【中学新卒者】(第2表)

  •  求人数          1,087人で、前年同期比2.6%の減
  •  求職者数       854人で、同4.5%の増
  •  求人倍率       1.27倍で、同0.10ポイントの低下

(引用元:令和元年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ~高校生の求人倍率は2.52倍、求人数は前年比 4.0%増~|厚生労働省

中卒を対象とした求人数は1,087名、求職者は854名ということから、ハローワークなどで就職相談すれば、就職が比較的しやすいことが分かります。しかし、高卒新卒者と比較すると、求人数には圧倒的な差があることから、中卒者の就職先の選択肢は狭くなりがちといえるでしょう。

主流は体力系の仕事やサービス業

中卒の場合の就職先としては、男性の場合で飲食業のスタッフ・とび職・運転手といった、退職系の仕事やサービス業などが主流です。体力仕事の場合は学歴不問の場合が多く、中卒者でも挑戦しやすい職業といえるでしょう。また、女性の場合は飲食店のサービススタッフやアパレル・携帯電話の販売スタッフ、工場でのライン作業やコールセンターのオペレーターといった職が選択肢として挙げられます。

サービス業は学歴不問、未経験歓迎となっている場合が多く、中卒者が採用されやすくなっています。また、学歴不問で実力重視の職の一つに、「営業職」があります。実力次第では高い月給を目指せるので、中卒者にとって人気の職業となっています。

通信制・定時制高校に通えば高卒資格を取得できる

学歴を理由に希望する就職先を諦めなければならない場合は、アルバイトとして働きながら通信制や定時制高校へ通い、高校卒業資格を取得する方法もあります。定時制高校の場合は通学する必要があり、3年制だけでなく4年制の学校もありますが、通信制の場合は自宅で学習することができるため、仕事と両立もできるでしょう。通信制・定時制高校のどちらにするかは、資料請求をして学校の特徴をよく理解し、決めるのがいいでしょう。

中卒でも就職することは可能

全体に占める中卒者の割合は少ないものの、中卒から高卒資格を取得し、大学へ進学したり、就職に役立てることも十分可能です。実力次第では正社員への道も開かれますので、中卒だからといって弱気にならずに、今回紹介した方法で自分らしい進路選択につなげてみてはいかがでしょうか。

参考

「130万人の社長データ」調査 | 東京商工リサーチ

統計局ホームページ/国勢調査からわかったこと

高等学校教育|文部科学省

年齢階層別の最終学歴をグラフ化してみる(2017年)(最新) | ガベージニュース

中卒者の就職率はどれぐらいなのか?|フリーター就職支援のハタラクティブ

定時制高校の授業時間、学費、卒業率など | ズバット通信制高校比較

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