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英検3級の次に受験者数の多い準2級は、高校中級程度の難易度とされる英語能力検定です。3級までと違う点は、基礎レベルから卒業して世界で実際に活用するレベルになっていくことです。ただ、準2級を受けようと思っても、リスニングがなかなか上達しないという方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回の記事ではリスニングに焦点を当て、どのように勉強すればリスニングスキルが伸びるかや、準2級のリスニング問題を解くコツをご紹介します。ぜひ試験勉強をする際のご参考にしてください。
もくじ
英検準2級リスニングの試験問題
リスニングの勉強法や解答するコツについて説明する前に、英検準2級全体の出題形式と問題数、目標点数を確認していきましょう。
試験問題の出題形式と問題数
英検準2級の試験問題は筆記とリスニングがあり、筆記はリーディングだけでなくライティングも含まれてます。また、2次試験では面接形式でスピーキングのテストが行われます。
測定技能 | 形式・課題 | 問題数 |
リーディング
(筆記全体で75分) ライティング |
短文の語句空所補充 | 20 |
会話文の文空所補充 | 5 | |
長文の語句空所補充 | 5 | |
長文の内容一致選択 | 7 | |
英作文 | 1 | |
リスニング
(約25分) |
会話の応答文選択 | 10 |
会話の内容一致選択 | 10 | |
文の内容一致選択 | 10 | |
スピーキング
(約6分) |
音読 | 1 |
パッセージについての質問 | 1 | |
イラストについての質問(人物の行動を描写) | 1 | |
イラストについての質問(人物の状況を説明) | 1 | |
受験者自身の意見など(カードのトピック関連) | 1 | |
受験者自身の意見など(身近な事柄の質問) | 1 |
(準2級の試験内容|公益財団法人日本英語検定協会より筆者作成)
筆記とリスニングの場面・状況や話題は下記のとおりです。
場面・状況:家庭、学校、地域、職場、電話、アナウンスなど
話題:家族、友達、学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、道案内、海外の文化、人物紹介、歴史、教育、科学、自然、環境など
これまでの級に比べると、歴史や教育、科学、環境など抽象度の高い話題が増えており、幅広い語彙力が求められるようになっています。
参考
試験問題の目標点数
英検準2級は、高校卒業段階の英語力の達成目標にされています。これは、使える英語を身につけて、世界へ羽ばたくことができるレベルです。筆記とリスニング、スピーキングがそれぞれ6割程度のスコアで合格すると言われています。
明確な合格ラインがないのは、国際標準規格に対応した英検CSEスコアが導入されているためです。準2級の合格スコアは1322ポイント(各技能の満点はそれぞれ600ポイント)ですが、スコアは毎回全答案採点後に統計的手法を用いて算出されているため、正答数からスコアを算出することはできません。
リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングをそれぞれ6割以上得点しつつ、得意な方を伸ばしていく考え方で勉強することをおすすめします。
参考
英検CSEスコアでの合否判定方法について|公益財団法人日本英語検定協会
英検準2級リスニングの3つの勉強法
英検準2級のリスニング能力を伸ばすためには、英語の音を自分のものにすることが大切です。準2級では、英文は一度しか流れません。だからこそ、英語を一度で理解する必要があります。そのためには、「問題を解いてみる」「シャドーイングする」「音読する」という流れで勉強する方法がおすすめです。
問題を解き英文の内容を確認する
まずは、試験と同じようにリスニング問題を解いてみます。これは、準2級のリスニング問題と自分の実力の差がどの程度あるかを図るために行います。そのため、聞き取れなくても巻き戻してもう一度聞いたり、途中で単語を調べたりせずにやりましょう。
問題を解き終わったら採点をして、今日の日付と点数を記録しておきます。これで、はっきりと目指すべきゴールまでの道のりが数値化されるので分かりやすいです。
採点と記録が終わったら、解説を見ながらリスニングの原稿(以下、スクリプト)を見ながらもう一度音源を聞いてみましょう。ここでのポイントは、自分が思っていたとおりの発音であるかどうかです。もし違った場合は、自分の発音を修正する意識を持ちましょう。また、分からない単語があれば意味を調べて理解するようにします。
シャドーイングをする
続けて、音源の発音と自分の発音をすり合わせていく練習を行います。これには、シャドーイングが最適です。シャドーイングとは、音源よりも少し遅れて音源の真似をして発音することです。影のようについていくので、シャドーイングと言います。
スクリプトを見ながら、音源を真似してシャドーイングします。ポイントは、音源よりも早くならず、遅くならないようにすることです。同じスピードで、同じように発音することを心がけましょう。スピードを合わせることを意識すれば、カタカナ読みになっていたり、聞き取れていなかったりしたときにすぐ分かります。
すぐにできるようになれなくても、1~2ヶ月ほどの期間を設けて、継続的に取り組むようにしましょう。移動中も音源さえあればできるので、ちょっとした時間の活用もできるおすすめの勉強法です。
音読をする
最後は、音読をして英語の音を完全に自分のものにしましょう。スクリプトを音読するときのポイントは、感情を込めることです。感情を込めることで、カタカナ読みではない英語の発音をすることができます。
日本語の音の周波数は低く、低い音で話をするのに対して、英語の音の周波数は高いです。そのため、日本語と同じトーンで話をしても正しい発音は身につきません。シャドーイングの練習で音源に近い英語の発音ができるようになっているはずなので、あとは感情を込めることを意識すれば大丈夫です。
客観的に自分の発音をチェックしたい場合は、録音するのが一番です。最初のうちは録音した音声を聞くのは恥ずかしいかもしれませんが、一番客観的なフィードバックになります。また、音読を聞いてくれる相手がいるようならお願いするといいでしょう。