イタコになるには?亡き人の言葉を伝える職業とは? - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

イタコの仕事に向いている人の特徴

イタコの仕事に向いている人の特徴を知ることは、職業選びの参考になります。ここからは、イタコの仕事に向いている人の特徴について詳しく見ていきましょう。

生まれながらに霊感、霊能力がある

イタコの仕事は、死者の霊を憑依させるものであり、生まれながらに霊感、霊能力があることは、イタコに向いている人の特徴です。いくら修行を積んでも、霊感や霊能力がないとなかなか「口寄せ」がうまくいかないことも多く、イタコになるには、霊感や霊能力が備わっていることが望ましく、必要な能力といえるでしょう。

人の気持ちに寄り添える

イタコは、人の気持ちに寄り添える人でなければ務まらない職業です。「口寄せ」の仕事は、依頼者の相談に乗ることも多く、気持ちを汲み取り、寄り添って、悩み事を聞いていく仕事でもあります。そのため、イタコという職業は、人の気持ちや痛みに寄り添えるような良き相談相手であることが大切といえます。

厳しい修行に耐えられる

イタコが一人前になるまでには、厳しい修行が必要であり、それに耐えられる人でなければイタコになることはできません。そのため、イタコになりたいという強い気持ちや修行を全うできる強い精神力が必要になるといえ、イタコは、修行という長い道のりを乗り越えていける人でなければ務まらないでしょう。

イタコになるために必要な学歴

イタコになるために学歴は特に必要ないとされています。昔は、幼少期からイタコの修行に入る人も多かったように、昔から学歴は関係のない職業となっています。そして、どちらかといえば、学歴よりも前項でも触れたような霊感や霊能力といったものが必要となる職業であり、実際は、カウンセラー的な立ち位置での仕事となるでしょう。

イタコの年収、平均給与

年収、平均給与は、イタコという職業を知る上で、気になるところの1つでしょう。ここからは、イタコの年収や平均給与について解説します。

「口寄せ」は亡くなられた方1人につき3,000円から

松田広子さんのオフィシャルサイトを参照すると、「口寄せ」は亡くなられた方1人につき3,000円からとなっています。月によって「口寄せ」に訪れる相談者の数も異なるため、イタコの年収は、相談者の数によって大きく変動するといえるでしょう。

参考

イタコの口寄せについて|最後のイタコ松田広子オフィシャルホームページ

恐山での例大祭は相談者が多く、稼ぎが見込める

夏と秋に恐山で行われる例大祭の「口寄せ」には、行列を作るほど多くの相談者が全国から訪れ、その分、多くの稼ぎが見込めます。多くの霊を1日中憑依させ、相談者の話を聞く例大祭での「口寄せ」では、多くの体力や精神力が必要となりますが、イタコにとって、1年の中でも大きな稼ぎとなるものです。

イタコの将来性

現在、最後のイタコと呼ばれる松田広子さんの年齢も40代後半となり、イタコは今後の後継者不足に悩まされ、その存続には危機感を覚えるものです。イタコの将来性は、後継者が出てくることで「口寄せ」がさらに広まることも予想されるため、後継者次第という側面が強いといえるでしょう。かつて、昭和40年代には、100人も存在したイタコも、現在では6人とされており、イタコにとって厳しい状態が続き、将来性を語るには不透明な部分も多いといえます。

まとめ

ここまで解説してきたように、イタコという職業は、死者の霊を憑依させるというだけの仕事ではなく、相談者の気持ちに寄り添う地域のカウンセラーのような仕事です。イタコの存在に救われた方も多く、相談者の抱えていた気持ちをすっと軽くしてくれるそんな存在でもあります。

ぜひ、これを機会にイタコという職業について、ご家庭でお子さんと一緒に知識を深めてみてはいかがでしょうか? イタコという職業は、まだ私たちの知り得ない未知なる多くの可能性を秘めている職業なのかもしれません。

参考

最後のイタコを訪ね、亡き母と話す|日経ビジネス電子版 

死後の世界はある?最後のイタコ(41歳)に聞く|女子SPA!

事例|最後のイタコ松田広子オフィシャルホームページ

会いたい、聞きたい イタコ訪れる被災者たち – 東日本大震災|asahi.com(朝日新聞社)

恐山大祭|下北ナビ

イタコの給料年収(料金相場)やなるには・修行内容を解説!|給料BANK

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izmix

【職業】 フリーライター 【経歴】 大学卒業後、大手進学塾にて勤務。その後、介護職などを経て、念願であったライターとなる。結婚し、現在は、二児の母。 【得意な分野】 教育、介護、就職、勉強の教え方、恋愛などなど。 【趣味】 読書、ピアノ 【将来の夢】 作家になる事とライターを続けていくこと。生きている限り、文章を綴って世の中に何かを発信し続けていきたい。