警察官の花形「刑事」になるには?必要な資格や適性も大公開! - cocoiro career (ココイロ・キャリア)

警察官と言われて最初に思い浮かべるのは刑事ではないでしょうか? 市民の安全を守るために日々犯罪捜査を行う刑事は魅力的な仕事です。そんな刑事になりたいと思ったことがある人もいるはずです。そこで、今回の記事では、刑事になるためのルートと刑事に必要な資格・向いている人の特徴などを詳しくご紹介します。

刑事になるには?

刑事とは、刑法に関する犯罪を捜査する刑事課にいる警察官を指します。つまり、刑事は階級ではなく部署の1つです。ただ、映画やドラマで主役になることが多いのは刑事ということもあり、刑事は警察官の中でも花形です。

刑事になるには、大きく分けて以下の8つのステップが必要です。

  1. 警察官採用試験に合格する
  2. 警察学校で訓練を受ける
  3. 各部署に配属される(初めは交番勤務が多い)
  4. 日常業務で実績を積む
  5. 上官に刑事講習の推薦をもらう
  6. 書類審査・面接を経て刑事講習を受けることができるかどうか審査される
  7. 刑事講習を受ける
  8. 刑事課に空きがあれば刑事として配属される

警察官になって、年数を重ねれば刑事になれるというものではありません。上官に推薦をもらえる警察官も一握りで、そこから刑事講習を受け、さらに刑事課に空きがでなければ刑事になることはできません。刑事になるためには、実力だけでなくタイミングも重要であることが分かります。

刑事になるためのルート

刑事なるためのステップが大まかに分かったところで、大卒者、高卒者、女性の場合に分けて刑事になるルートをより詳しくご紹介します。

大卒者の場合

大卒者が刑事になるには約3年かかるといわれています。警察官採用試験に合格した大卒者は、警察学校で6ヶ月学びます。卒業後は職場実習として地域課交番に配属され、3ヶ月実務を経験。その後、警察学校の分校である初任補習科でより実務的なことを学びます。初任補習科を卒業すると、4ヶ月地域課交番に配属され実践実習を行います。

実践実習が終わると、実習生ではなく一人前の警察官として扱われるようになります。ここからは実績を積むことができるので、実績を積んで上官に刑事講習に推薦してもらえるようにアピールします。

高卒者の場合

高卒者が刑事になるには約6~7年かかるといわれています。警察学校で学ぶ期間や実習期間が大卒者に比べると長くなります。警察学校では10ヶ月、初任補習科では3ヶ月、実践実習は5ヶ月です。これだけで、大卒者よりも一人前の警察官として勤務するのが半年分遅れることになります。

その後、配属先で実績を積むのは大卒者と同じですが、昇級試験を受けるために必要な勤続年数が違うことから、高卒者の方が刑事になるには一人前になってから3~4年ほど時間がかかるようです。

参考

警察官の研修期間とは?警察官が一人前になるまで|転職とキャリアアップ

女性の場合

男性と女性で刑事になるためのルートが異なるわけではありません。また、女性の警察官の割合は、2012年時点で全体の6.8%と非常に少ないです。しかし、2023年までに女性警察官の割合を10%まで引き上げるという方針が打ち出されており、年々女性の警察官は増えています。

これは、男女共同参画社会の実現のためもありますが、女性が被害者となる性犯罪や配偶者からの暴力事件などにおいては、捜査や被害者支援に女性の能力や特性が必要という側面もあります。このことを考えると、女性にも刑事になる道は十分開かれているでしょう。

参考

トピックスV女性警察官の採用・登用の拡大について|警察庁

刑事になるために必要な資格

警察官になるために資格は必要ありません。しかし、警察官になってからないと困る資格はあります。それが普通自動車免許と緊急車両検定です。この2つの資格について確認していきましょう。

普通自動車免許

刑事を目指す以前に、警察官であれば普通自動車を運転する機会があります。特に、警察官になってから間もないころは、ドライバーとしての役割もあるでしょう。また、交番勤務でも原動機付自転車に乗ることがあります。普通自動二輪の免許もあると、より良いでしょう。

緊急車両検定

警察や消防、救急などの車両は公共の車両とされており、緊急車両になります。パトカーのナンバーを見てみると、800か880(軽自動車)になっています。これは緊急車両である証です。

この緊急車両を運転するには、警察の内部資格である緊急車両検定を持っていなければなりません。普通自動車の運転期間が2年以上あることが条件ですので、普通自動車免許は警察官になる前に取得することをおすすめします。