法を司る裁判官になるには?司法試験の内容や合格率もご紹介! - cocoiro career (ココイロ・キャリア)

裁判官は、法の番人です。法廷で判決を下す場面はテレビや映画などで一度は見たことがあるのではないでしょうか。しかし、実際に裁判官になるにはどのような試験があるのかや、裁判官がどのような一日を過ごしているかは知らないのではないでしょうか?

そこで、今回の記事では、裁判官になるためのルートや裁判官の給与、裁判官に向いている人の特徴などをご紹介します。裁判官を目指している方は、ぜひご一読ください!

裁判官になるには?

裁判官になるには、司法試験に合格し、司法修習をした後に、判事補に任命される必要があります。司法試験は、裁判官、検察官、弁護士になるには必須の国家試験で、難易度も非常に高い試験です。

また、司法試験を受けるには、法科大学院を修了する必要があり、4年制大学の法学部を修了して学士を取得するだけでは足りません。司法試験の受験資格を得るだけでも大変ですが、司法試験の合格率は2~3割で推移しており、裁判官になるまでには多くの難関があることが分かります。

一日の仕事の流れ

知名度の高い裁判官ですが、実際にどのような流れで仕事をしているのでしょうか? ここでは、裁判官の一日の流れの例をご紹介します。

9:00 出勤し、書類などに目を通す
10:00 合議の法廷や単独の法廷

弁論準備の手続きや担当案件の書類作成

12:00 昼食
13:00 合議の法廷や単独の法廷

弁論準備の手続きや担当案件の書類作成

17:00 終業

その後も、事務作業や判決を書く作業を行います

民事裁判担当か刑事裁判担当か家庭裁判担当かなどにより、法廷に出る回数や時間が異なりますが、書類作成や法廷の準備をすることを考えると、終業時間後にも仕事をしている場合があるようです。

裁判官の仕事に向いている人の特徴

国の秩序を守るために必要な裁判官には、どのような人が向いているのでしょうか? キーワードは「責任感」「公平」「判断力」の3つです。

責任感がある

裁判官の仕事は、人の一生を左右する可能性がある社会的な責任が大きいものです。ほかの職業でも、適当に仕事をすることは許されませんが、裁判官はあらゆる仕事の中でも最も責任感を求められる仕事といえます。

普段から、自分の言動に責任を持って行動している人は裁判官に向いているでしょう。また、一度引き受けたことはどんな些細なことでも責任を持って最後までやり遂げる姿勢がある人も、裁判官の仕事に向いています。

公平に物事を見ることができる

法のプロフェッショナルである弁護士、検察官、裁判官の中で、裁判官だけはどちらに肩入れすることもなく公平な目で物事を見ることが求められます。

どちらの意見も公平に聞き中立的な立場を保つのは、人間として感情がある以上とても難しいことです。しかし、裁判官には徹底した中立のスタンスが求められます。どんなときも、感情に流されず客観的に物事を考えることができる人は裁判官向きです。

的確で迅速な判断力がある

3つめは、的確で迅速な判断力です。弁護士も検察官も判決を下すことはできません。裁判の最終的な判決を下すのは、裁判官です。

裁判官が判断を誤ることは許されませんし、判決結果を出さないということもあり得ません。裁判がある以上、何らかの結果が出ます。そして、その結果で人生を左右される人もいます。だからこそ、的確で迅速な判断力が求められるのです。とっさの判断ではなく、根拠に基づいた判断ができる人は、裁判官に向いているといえるでしょう。