高卒のメリットとデメリット
就職率では高卒の方が高い数値を示していましたが、初任給や生涯賃金などの給与面では大卒の方が高い数値でした。では、数値で確認できること以外に高卒のメリットとデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
メリット:学費がかからず自分で稼げる
高卒の最大のメリットは、大学に行く費用をかけることなく自分で収入を得ることができる点です。一般的な大学生は4年間大学に通います。また、その間に私立大学であれば年間100万円ほどの授業料がかかり、学生ローンを組んでいれば社会人になった段階でローンを抱えていることもあります。
その点、高卒で働けば経済的に親から独立することができます。家計が苦しい場合は、その一助になることもできるでしょう。さらに、自分で収入を得て納税することで社会に貢献することもできます。
デメリット:就職先が限定される
就職の条件に「大卒」が含まれている企業は多くあります。特に、大企業では選考・面接をする前の段階で、学歴でフィルターをかけていることもあります。そのため、就職先の幅は大卒に比べると狭くなります。
ただ、ベンチャー企業や自分で起業する場合は、学歴は関係ないこともあります。特に、専門性の高いスキルを持っているのであれば、学歴に関係なく就職先を探すことも可能です。また、海外で就職する場合は、実績やスキルがあればそれが学歴よりも優先されやすい傾向があります。
大卒のメリットとデメリット
ここまで確認したことから、高卒よりも初任給や生涯賃金が高いことは大卒のメリットの1つと言えるでしょう。ここでは、給与面以外の大卒のメリットとデメリットを確認していきます。
メリット:大学時代に自由な時間がある
大学時代は、学問だけでなく、サークル活動や社会奉仕活動、国際協力に専念することもできます。自己を形成していく20歳前後の多感な4年間に、いろいろな経験をすることができるのはメリットです。
そして、さまざまな経験や挑戦を通して、自分に合った職業や生き方を考える時間を多く取ることができるでしょう。
デメリット:多額の学費がかかる
一方で、大学の学費は決して安価なものではありません。毎年約100万円の授業料を支払って、それに見合う学びを経験していく気概がなければ、社会に出てから大学で学んだことが役に立たなかったと後悔する可能性もあります。また、海外留学や大学院に進学する場合は、より学費がかかります。
さらに、学生ローンを利用する場合は、大学卒業後に月々返済をする必要があります。大学でやってみたいことや学びたいことがあればいいのですが、そうでない場合は社会人になってから返済する意義を見出せないかもしれません。
まとめ
高卒と大卒では、就職率や初任給、生涯賃金が異なります。また、それぞれにメリットとデメリットがあります。ただ、目的や目標が明確であれば、一般的にはデメリットと言われることもメリットに変えることができるはずです。ぜひ、お子さんの意志を確かめ、それを尊重しながら、お子さんが幸せになれる最善の道を探すサポートをしてあげてください。
参考
生涯賃金など生涯に関する指標|独立行政法人労働政策研究・研修機構
高卒と大卒ではどのくらい違いがあるの?それぞれのメリット・デメリットを徹底解説|第二の就活
「大卒は高卒よりも生涯賃金が高い」というのはウソ!?~過度の「大卒信仰」でミスリードされる子どもの貧困対策|ひみつ基地
就職で不利になる?高卒と大卒の違いとは|高卒のメリット、デメリットを紹介します|DYM