農業大学校とは?カリキュラムや学校一覧、入学方法と進路について

農業大学校と大学の農学部の違いをご存じでしょうか? 「大学」と名前に入っているものの、一般の大学とは大きく違う農業大学校。農業を志す人なら、一度はお世話になるであろう教育施設です。いったいどういう学校なのか、どんな人が学んでいるのかについて解説します。

農業大学校とは?

まずは農業大学校について簡単に解説します。農業大学校は、農業を発展させて生産者を育成する、農業政策の一環として設置されている学校です。

都道府県が設置する農業者育成機関

「農業大学校」とは、都道府県が設置する農業者の育成機関で、稲作・畑作・畜産など、農業についての実践的な勉強ができる学校です。現在は東北と北陸の一部を除く42都道府県に設置されています。「神奈川県立かながわ農業アカデミー」のように、大学校とは名乗っていない学校もあります。

農業大学校のカリキュラムは「養成課程」「研究課程」「研修課程」と大きく3つに分かれています。高校を卒業して進学する人もいれば、農家として働きながら研修を受けにくる人もいます。それぞれのカリキュラムについてはまた後ほど詳しく説明します。

民間にも同様の学校がある

大学校と名乗ってはいませんが、民間にもほぼ同様の施設があります。2019年現在「全国農業大学校協議会」には民間5校が加盟しています。

参考

全国の農業大学校 | 全国農業大学校協議会

なぜ農業をやりたい人は農業大学校に進学するの?

大学の農学部に進学したり、直接農家に就職したり、農業を学ぶ方法はほかにもあります。なぜ農業志望者は農業大学校を選んで進学するのでしょうか。

専門的な知識が得られる

一番の理由は、専門的かつ実践的な知識が得られるということでしょう。農業大学校では、講義や演習・実験といった室内で行う学習と、実際に農地に出て行う実習がほぼ半々というカリキュラムが組まれています。

2年間じっくりと座学をともなう実践的なカリキュラムに取り組むことができるので、仕事に直接生かせる専門的な知識を身につけやすい環境となっています。4年制大学に進学した場合、教養科目や保健体育などにも時間を割かなければなりません。農業だけを学びたい!  という人には農業大学校の方が適しているでしょう。

実家が農家だという学生も少なくないようですが、割合は地域によっても異なります。千葉県立農業大学校では、学生の約半数が非農家出身ということです。

参考

千葉県立農業大学校に関するQ&A一覧 | 千葉県

制度的なメリットがある

国には新規で農業を始める人に向けた「農業次世代人材投資資金」などの支援制度があります。農業を始めるには、土地を借りたり、機材を用意したり、大量に苗などを購入したりと、かなりの設備投資が必要です。それらのために資金を補助するのが支援制度です。

これらの支援制度を利用するためにはいくつかの条件がありますが、基本的には農業大学校などの施設で研修を受けていることが第一の条件になります。すでに代々農家を営んでいる家庭の人や、独立の意思がないという人でない限り、公的な支援や融資などをまったく受けずに開業することはかなり難しくなってきます。そのため、まずは農業大学校に進学しておけばその後の就農がスムーズになります。

参考

農業次世代人材投資資金(旧青年就農給付金) | 農林水産省