社会教育主事とは?仕事内容や資格取得の方法を紹介 - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 3

社会教育主事の職につくためにすること

社会教育主事になるためには、必要な資格だけではなく、経験も必要になります。教員としての経験や、地方公務員としての経験が必要になるため、まずは教員採用試験、地方公務員に合格することが前提となります。

また、すでに教員や地方公務員として経験を積んだ後に、「生涯学習概論」や「社会教育計画」などに関する勉強も必要になります。社会教育主事になるために必要な資格の所得方法や条件、講習内容についてそれぞれ詳しく紹介します。

資格の条件

社会教育主事になるためには、まずは資格を所得する必要がありますが、受験資格としては、大学に2年以上在学し、62単位を修得することや、高等専門学校を卒業し、さらに以下に掲げる職に就いた期間が3年以上で、社会教育主事の講習を修了するという条件があります。

  • 社会教育主事補の職
  • 官公署又は社会教育関係団体における社会教育の関係職
  • 官公署又は社会教育関係団体が実施する、社会教育の事業における業務、さらに社会教育主事として必要な知識又は技術の習得に関連するものとして文部科学大臣が指定する期間に従事

ほかにも、教育職員の普通免許状を持ち、さらに5年以上文部科学大臣の指定する教育職に就いて社会教育主事の講習を修了すれば、資格所得となります。資格所得の手続き方法については、各機関によって詳細が異なるため、確認するようにしましょう。

参考

社会教育主事・社会教育主事補について|文部科学省

講習内容について

社会教育主事になるための資格を所得するためには、全国の大学や教育機関において、約40日間の講習を受ける必要があります。講習の実施機関や時期、人数などは事前に確認する必要があるでしょう。また、講習の受講資格は以下となります。

2.社会教育主事講習の受講資格(社会教育主事講習等規定第二条参照)
(1)大学に二年以上在学して六十二単位以上を修得した者、高等専門学校を卒業した者

(2)教育職員の普通免許状を有する者

(3)二年以上社会教育法第九条の四第一号イ及びロに規定する職にあつた者又は同号ハに規定する業務に従事した者

(4)四年以上社会教育法第九条の四第二号に規定する職にあつた者

など

(引用元:引用元:社会教育主事・社会教育主事補について|文部科学省

(3)や(4)に記載の業務や職とは、社会教育に関する機関のことで、学校、社会教育施設、社会教育団体などを表しています。

参考

社会教育法|〔昭和二十四年六月十日号外法律第二百七号〕〔文部・郵政大臣署名〕,p4

まずは行政職員としての経験を積む

社会教育主事の資格を所得した後は、地方公務員として実務経験を積むことになります。資格を持っているからといって、必ずしも全員が社会教育主事になれるとは限りません。都道府県又は市町村の教育委員会から社会教育主事として辞令を受ければ、初めて社会教育主事となります。

事務的な仕事を行う行政職員としての経験を通し、地域社会との関わりを持ちながら、社会教育に携わる者としての自覚や責任を全うすることも、社会教育主事になるために必要な経験です。社会教育主事の数は各都道府県によって異なりますが、地域が抱える課題について向き合いながら、いかに企画立案を積極的に行うことができるかが、これからの社会教育主事に求められることだといえます。

社会教育主事は学びのコーディネーター

地域社会の発展に欠かせない存在として活躍し、学びのコーディネーターという位置づけにあるのが社会教育主事です。社会教育主事になるためには、資格所得や実務経験などが必要になりますが、積極的なコミュニケーション能力や問題解決能力なども求められます。資格を所得することで、さまざまな場面で地域に貢献することができますので、社会教育主事に興味がある方は、一度地域の学習センターなどに足を運び、まずは社会教育の場を直接見るのもおすすめです。

参考

社会教育主事・社会教育主事補について|文部科学省

社会教育主事養成の見直しについて|文部科学省

社会教育主事および社会教育士について |法政大学

社会教育主事| 仕事を調べる|専門学校・大学の情報なら[さんぽう進学ネット]

社会教育主事とは | 大学・学部・資格情報 | Benesse マナビジョン

つながる・学び合う・高め合う研修プログラムの開発~社会教育主事研修を事例に~| 広島県立生涯学習センター 社会教育主事 金沢 民恵 

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cocoiro編集部

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